JRA武豊「復活」の京都記念(G2)完勝は「確執と低迷」の序章……近藤利一オーナー死去、アドマイヤビルゴ登場まで長過ぎた沈黙の時間
アドマイヤ軍団と決別しても引く手数多だった武豊騎手だが、2010年春の落馬事故をきっかけに大きく低迷。2012年には過去最悪となる年間56勝まで勝ち星が落ち込み、引退説まで流れ始める始末だった。
一方、アドマイヤムーンを40億円で手放したアドマイヤ軍団も、翌2008年の天皇賞・春(アドマイヤジュピタ)を勝利してから、2018年の朝日杯フューチュリティS(アドマイヤマーズ)までG1勝利から遠ざかる結果に……。
アドマイヤムーンでドバイデューティーフリーを勝利した際は、これが武豊騎手と一昨年他界した近藤オーナーにとって、最後のG1勝利になるなどとは夢にも思わなかったに違いない。
あれから14年。今週の京都記念にアドマイヤ軍団の出走はないが、武豊騎手はダービー馬ワグネリアンとの初コンビで復活の勝利を目指す。
一時は絶縁状態にあったアドマイヤ軍団と武豊騎手だが、近藤オーナーの死去と遺言、そしてアドマイヤビルゴという大物の登場をきっかけにコンビが復活。来年は武豊騎手を背に京都記念に出走する本馬の姿が見られるかもしれない。