武豊すら大幅ダウン! 岩田康誠、田中勝春らベテラン騎手を襲う「悲しき現実」に勝負の厳しさを見た
かつては年間900回以上の騎乗があったが今年はまだ466回。1日の騎乗数が2回程度のときもあり、完全に時代に取り残された形だ。年間獲得賞金額は2016年が現在4億3328万6000円(騎手はこの5%が取り分)。2014年の9億3148万6000円、2015年の7億1142万4000円から大幅に減額。騎乗数の減少も考えるとここ数年で年収は半分以下に落ち込むということになりそうだ。さらに若手騎手の台頭を考えるとこの傾向は来年以降も続くはずで、40代後半で迎える今後は茨の道が待ち受けていると言えよう。
もちろん、先日調教師試験に合格した武幸四郎騎手や田中博康騎手のように、騎手ではなく第二の人生を歩む選択肢もあるだろう。しかし彼を知る関係者によると
「テレビのバラエティ番組でもわかるように、典型的な天然お馬鹿キャラで努力型ではない。武幸四郎のように後ろ盾があるわけでもなく、田中博康のように根性や若さがあるわけでもない。人柄は好かれているけど、現役騎手の中では一番調教師に向いていないタイプだと思う」
というから前途は多難だ。バツイチだった田中勝春騎手は2005年に元スチュワーデスと再婚して人生の絶頂もあったが、これからの人生には苦難が待ち受けているだろう。
そして今年成績を落としているのは彼だけではない。キタサンブラックとのコンビでジャパンカップを勝つなど好調の武豊騎手は、昨年JRAで106勝をあげたが、海外遠征の多さはあるものの今年は71勝と急下降。キタサンブラック効果で獲得賞金こそ多いが、それでも勝利数3割減のショックは大きい。
さらに、昨年まで5年連続100勝以上を記録していた岩田康誠騎手は、今年重賞未勝利で66勝にとどまっており、獲得賞金は昨年のほぼ半分、つまり年収も半分程度という状況になっている。