JRA武豊ワグネリアン「手術効果なし」疑惑!? 京都記念(G2)見せ場なしの大敗…… コントレイルも例外ではないダービー馬の宿命
14日、阪神競馬場で開催された京都記念(G2)は、川田将雅騎手の1番人気ラヴズオンリーユーが優勝した。19年のオークス(G1)を優勝して以来となる久々の勝利。川田騎手の積極的な位置取りも光る好内容だった。
これに対し、2番人気に支持されたワグネリアン(牡6、栗東・友道康夫厩舎)は見せ場なく5着に敗退。2年5か月ぶりの勝利を飾ることが出来なかった。
完全復活を懸けていたワグネリアン陣営にとって絶望的な敗戦だったかもしれない。
18年に日本ダービー(G1)を制し、世代の頂点に立った馬も同年秋の神戸新聞杯(G2)を勝利して以降は勝利から遠ざかる一方。この日は、懸念されていたノド鳴りの手術を乗り越え、復権を懸けた一戦だった。
さらにワグネリアン以外の出走メンバーでG1馬はラヴズオンリーユーのみと手薄なメンバー構成。ダービー馬の看板を背負う立場的にも正念場だったに違いない。
しかし、そこには全盛期とは程遠い姿に変わり果てた、かつてのダービー馬がいた。
11頭立てのレース。ハナを主張したハッピーグリンがレースを引っ張り、ステイフーリッシュが2番手に続いた。ワグネリアンはスタートこそよくなかったが、外目の後方9番手からの追走。最後の直線では6番手まで追い上げたものの、最大の武器である末脚は不発のまま。勝ったラヴズオンリーユーから4馬身近く離されてゴールした。
コンビを組んだ武豊騎手は「レースとしては良かったと思います。折り合いもついて、いい感じで走れていました」と一定の評価をする一方で、「ただ、息遣いはあまり良くなかったです。今回は休み明けで伸び切れませんでしたが、次は良くなると思います」と前向きなコメント残したものの、歯切れはよくなかった。
「武豊騎手へ乗り替わりましたが、これといって新たな一面は見えませんでした。休み明けに敗因を求めたコメントの内容からも、ノドの手術をした効果はなかったように感じます。
ノド鳴りが不振の原因となっているなら、まだ巻き返しの余地もありましたが、これではもう復活は絶望的というしかないでしょう」(競馬記者)
ディープインパクト産駒のダービー馬は、20年のロジャーバローズがダービー後に故障で引退。16年のマカヒキ、18年のワグネリアンは古馬となった翌年から勝利に見放されている。元々古馬となって成長力に不安があったとすれば、ワグネリアンも枯れてしまった可能性が高そうだ。
そして、先輩ダービー馬の不振が他人事ではないのが、同じディープインパクト産駒である昨年の三冠馬コントレイルだろう。福永騎手とダービーを制したのはワグネリアンと同じだけに、低迷する先輩ダービー馬たちの宿命が襲い掛かっても不思議ではない。
現役最強を目指すコントレイルは、この不吉な宿命を跳ね返すことができるだろうか。