JRA武豊&川田将雅で明暗くっきり!? チューリップ賞(G2)同着優勝も「カッコ悪い勝ち方」”暴君”メイケイエールに前進見られず……
6日、阪神競馬場で行われた桜花賞トライアル・チューリップ賞(G2)は、1番人気のメイケイエール(牝3歳、栗東・武英智厩舎)と3番人気のエリザベスタワーが同着で優勝。両馬の決着は本番の桜花賞(G1)へ持ち越しとなったが「明暗」は大きく分かれたようだ。
「素質の高い馬ではあるんですけど、コントロールがとても難しい馬」
レース後の勝利騎手インタビューで川田将雅騎手がそう語った通り、前走のエルフィンS(L)で1番人気に推されたエリザベスタワーは、出遅れた上に道中の折り合いを欠いて9着に惨敗してからの巻き返し勝利だった。
「雰囲気はよかったんですけど、追い出すと外へ流れたのであまり前に進めないまま直線を走り続けていた」と川田騎手が話した通り、まだ課題は残っている。しかし、トライアルを勝って本番へ進めることは賞金的にも大きな前進に違いない。最後には「良い時間を過ごしてくれたらと思います」とさらなる成長を期待していた。
一方、レース後の勝利騎手インタビューで終始浮かない表情だったのは、もう1頭の勝者メイケイエールの武豊騎手だ。
「まあ、勝つには勝ったんですけど……」
12頭立て芝1600mのレース。最内枠からのスタートとなったメイケイエールは武豊騎手が中団からの競馬を試みたものの、首を大きく上下させてまったく折り合わず……。残り800m付近で武豊騎手の方が“折れて”手綱を緩めると、一気に先頭に立ってそのまま押し切った。
「正直……いやあ、ホントに良い勝ち方ではなかったです」
昨年12月の阪神ジュベナイルF(G1)でも同じような内容で、一度は先頭に立ったものの最後は4着に敗れたメイケイエール。あれから約3カ月、陣営は気性面の課題克服を目指して調整を続けてきたが「うーん……次(桜花賞)へ向けて、さらに課題が大きくなったかな。まったく抑えが利かなかったので」と武豊騎手が首を傾げるほど、成果は見られなかった。
「前走の阪神ジュベナイルF(G1)は大外枠だったので、武豊騎手としても馬群に近づけないなど工夫する余地がありましたが、今回は打って変わっての最内枠。普通にゲートを出てから、すぐ抑えに入りましたが、まったく折り合えている様子はありませんでした。
あまりの暴れっぷりに周りの騎手も気にしていましたし、レース中にあそこまで大きく折り合いを欠いた馬は記憶にありません。騎手が落馬してもおかしくなかったと思います。同着ながら勝つには勝ちましたが、本番へ大きな不安が残る内容だったのは間違いありません」(競馬記者)