「逃げ恥」どころか「逃げ勝ち」だった武豊騎手の2016年。かつての「溜め殺し」代表騎手が晩年に花咲かせた新たな才能 ~2016年プレイバック3~
2013年に重賞3勝を上げたトウケイヘイローは、まさに「逃げのユタカ」のイメージをファンに植え付けた一頭だろう。
あくまで私見だが、そういった環境の変化が武豊騎手の逃げへの見識を大きく広げたように思える。低迷から抜け出すために天才騎手の飽くなき向上心が生み出した”怪我の功名”だったのではないだろうか。
今年はとにかく「逃げ馬」で多くの快挙を成し遂げた武豊騎手。だが、それは突然目覚めた才能ではなく、低迷期に積み上げた「地道な努力」がここに来て花を咲かせただけなのかもしれない。
師走の中山で、約2分30秒にわたる今年最後の大仕事が待っている。
(文=編集部)