マイネル岡田総帥の「真打ち」コスモスは中央で通用するのか?すでに「ダート馬」のレッテルを貼られている期待の星を「チャンス十分」と証明する歴史
「来年の英国ダービーを勝つ」
例え”伊達”や”酔狂”であったとしても、日本のホースマンの中でそう胸を張って言えるのはマイネル軍団の総帥・岡田繁幸氏くらいのものだろう。それも本人は大真面目だから、我々のような素人はどうしても期待してしまう。
今週末のホープフルS(G2)で中央競馬に初挑戦するコスモス(牡2歳、川崎・河津裕昭厩舎)は、そんな岡田氏が来年の英ダービーに連れて行ってくれると惚れ込む逸材だ。現在、まだ登録はされていないものの、場合によっては追加登料1200万円の支払いも辞さない覚悟らしい。
当初は同じ岡田総帥の所有馬トラスト(牡2歳、栗東・中村均厩舎)で来年の英ダービーに向かう予定だったが、総帥曰く育成段階ではトラストの方が上だったが、調教を積むにつれてコスモスが逆転したらしい。
それで現在はコスモスに期待しているらしいが、そうそう上手くいくものなのだろうか。
仮にコスモスがトラストと互角以上の力を持っていれば、ここでも十分に通用する。トラストはすでに札幌2歳S(G3)を勝ち、評判馬が揃った東京スポーツ杯(G3)や先週の朝日杯フューチュリティS(G1)でも5着した実力馬だ。仮にメンバーが手薄なここに出走して来れば、上位人気は間違いないだろう。
ただ、岡田総帥が「トラスト以上」と評価しているのは、あくまで調教の動きであり、実際のレースに出てどうかという疑問は拭えない。
その点に関して一つの目安となるのが、2頭の地方競馬での実績だ。共にデビューから2戦を地方競馬でレースしているが、トラストの2戦目の若草特別とコスモスのデビュー戦は共に「重馬場の川崎1400m」で行なわれている。
そこでトラストは最初から最後まで影を踏ませぬ逃走劇で、スピードの違いを見せつけ圧勝。1:31.4で走破し、後続には2.4秒という大差をつけた。