JRA C.ルメールついに重賞「9連敗」の大不振!? 大阪杯(G1)グランアレグリアに暗雲…… 大本命馬で3連敗の泥沼から脱出なるか
Ⅽ.ルメール騎手は先週の開催を終えて52勝を挙げて首位。2位の松山弘平騎手の42勝に10勝差をつけ、年間200勝ペースで5年連続の全国リーディングへ独走状態に入る名手だが、ここ最近の重賞競走で大不振に陥っている。
重賞勝利は2月のフェブラリーS(G1)をカフェファラオで制して以来、目下9連敗中。ついに3月の重賞も未勝利に終わった。ここで連敗開始の2月最終週中山記念(G2)から振り返ってみたい
中山記念(G2)クラージュゲリエ 3番人気9着
オーシャンS(G3)アルピニズム 2番人気13着
ディープ記念(G2)シュネルマイスター 2番人気2着
中山牝馬S(G3)アルーシャ 4番人気15着
金鯱賞(G2)サトノフラッグ 5番人気7着
ファルコンS(G3)モントライゼ 2番人気3着
阪神大賞典(G2)アリストテレス 1番人気7着
毎日杯(G3)グレートマジシャン 1番人気2着
マーチS(G3)アメリカンシード 1番人気14着
ご覧の通りディープ記念のシュネルマイスターがかろうじて人気通り走ったのみ。それ以外は全て人気を下回っている。さらに直近3戦は全て「1倍台」の断然人気を裏切っている。
昨年5月のオークス(G1)から8月のクイーンS(G3)までにも同じく9連敗しているが、今回は期間を大幅に短縮しての9連敗。毎年のようにリーディング争いをしている川田将雅騎手は先週シャフリヤールで毎日杯(G3)、ダノンスマッシュで高松宮記念(G1)と土日の重賞を連勝、区切りとなる「重賞100勝目」を飾って3月を締めたのとは対照的に、ルメール騎手は3月の重賞8戦全敗と散々だった。
序盤はいささか過剰人気とも取れる敗戦ではあるが、1番人気に支持された直近3戦は相当に「運に見放されていた」ように思えなくもない。
阪神大賞典当日は雨に祟られ、泥田のような馬場にアリストテレスは持ち前のスタミナを削がれ、菊花賞(G1)でコントレイルに詰め寄った根性でなんとか馬券圏内を目指すも、最後はメイショウテンゲンに接触し完全に戦意喪失。
毎日杯は「ダービーのパートナー候補」グレートマジシャンとコンビを組んだが、芝1800m1:43.9秒の日本レコードタイで駆け抜けたシャフリヤールに惜敗。
そしてマーチSでは高松宮記念を蹴ってまで騎乗した「ダートの怪物」アメリカンシードがまさかの大敗。落鉄が無関係ではなかったにしろ、勝利を信じたファンにとっては悪夢でしかない結果だった。
このように今のルメール騎手には重賞競走における「負の連鎖」が続いている。それに呼応するように、平地重賞1番人気馬の連敗も「13」まで継続中だ。
4月、ルメール騎手は3日にダービー卿CT(G3)でルフトシュトロームに騎乗。そして4日の大阪杯(G1)はグランアレグリアでコントレイルとの決戦に挑む。
既に春のG1シリーズは幕を開けた。「勝負強い男ルメール」の奮起に期待したい。