JRA 川田将雅「政治力」光った!? 高松宮記念(G1)ダノンスマッシュの進路が空いた裏舞台……若手騎手は委縮で触らぬ神に祟りなし?
初勝利まで26連敗を喫した年明けの不調はどこへやら……。
先週は土日で重賞を制覇した川田将雅騎手。昨年とは違い、中央重賞や交流重賞など中身も充実している。
また、先週の開催では”川田節”が炸裂したようだ。
「日曜中京7Rでダノンレガーロに騎乗した川田騎手ですが、1番人気を裏切る形で5着に敗れました。ただ、このレースでダノンレガーロは挟まれる不利もありました。立ち上がった川田騎手は少しオーバーリアクションだった感じもしますが、それによって古川奈穂騎手は戒告、秋山稔樹騎手は騎乗停止の処分となりました。
実際のところダノンレガーロは休み明けでもあり、不利がなかったとしても勝ち負け出来たかは微妙な内容でしたが、川田騎手に配慮して裁決サイドもお咎めなしにしなかったのかもしれません。川田騎手はレース後に古川奈騎手には軽く注意したようですが、秋山稔騎手にはかなり激怒したみたいですよ」(関西の某TM)
かといって、川田騎手の言い分にも筋は通っている。
中京で騎乗していた某騎手は「あれはどちらかと言えば古川(奈)が悪いです。直線では馬が何度もフラフラして全く御せてなくて、中ほどにいたプレイリードリームの吉田隼人が接触を避けるために外へ。
そして大外からは内にモタれながら秋山(稔)が来ていたため、間にいた川田とウインエアフォルクの永島まなみが挟まれる格好に……。
秋山は左ムチを打っていて内へのモタれも小さいものでしたが、新人の永島は経験不足の為に危機回避が遅れてしまったのも今回の一因になりました」と解説してくれた。
その一方で、「川田は両サイドに新人の女性騎手がいることを分かっている中で、勝負圏外の所から突っ込んで行きました。悪い見方をすれば、危ないのを分かっていて不利を受けに行ったように見えます。
あれだけの騎手ですし、多分あそこを突いたら危険というのは分かっていたでしょう。ジョッキーによっては早めに他の進路を探すか、諦めて追わなかったと思いますよ」と、若手騎手にとっても川田騎手が相手では運が悪かったとも心配していたらしい。
また、こういったことは一部の騎手にとって”心配の種”にもなっているようだ。
「政治力と言えばそれまでかもしれませんが、川田騎手と同じレースで騎乗するといつも以上に進路取りに気を遣ってしまうこともあります。その結果、馬質でも優位な川田騎手にとってはスムーズに進路を確保できるという好循環となっているのですが……」(別の騎手)
当事者の川田騎手にしてみれば被害者でもあり、主張に誤りもないならそれは周りの言い分に過ぎないだろう。そのため、いつの間にか他の騎手が“空気を読む”ことで自身に有利な展開となっている自覚は薄いのかもしれない。
そして、これを象徴する結果になったともいえそうなのが、ダノンスマッシュで見事な勝利を飾った高松宮記念(G1)だったという。