JRA 横山典弘「降板」も皐月賞(G1)にわずかな望み!? 未解決の「鞍上問題」を抱える注目の陣営は
18日に中山競馬場で行われる皐月賞(G1)に出走を予定しているステラヴェローチェ(牡4、栗東・須貝尚介厩舎)は、吉田隼人騎手とのコンビで挑むことがわかった。
ステラヴェローチェは昨年7月に川田将雅騎手を背にデビュー勝ち。2戦目からコンビを組んだ横山典弘騎手の手綱でサウジアラビアRC(G3)を制し、朝日杯FS(G1)ではグレナディアガーズの2着に好走。1番人気に支持された今年2月の共同通信杯(G3)を5着と敗れていた。
「言うことない。思い描いていた通り」
ステラヴェローチェの仕上がりに絶大な自信を見せていた須貝調教師だったが、5着と精彩を欠いた共同通信杯。レース後に「馬は良かった。敗因はいろんな要素があるので……」と言葉を濁したのは、横山典騎手の騎乗に100%満足していなかったのかもしれない。
その一方、以降に行われたレースの結果からは、相手関係もそれほど楽ではなかったのではないかという見方も出来そうだ。
「優勝したエフフォーリアは、レース後にC.ルメール騎手が今年のダービー馬と評した馬です。2着のヴィクティファルスはスプリングS(G2)、3着のシャフリヤールは毎日杯(G3)を勝ったように、決して楽なメンバーではありませんでした。
前々にいた息子の武史騎手が騎乗していたエフフォーリアを捕まえに行かなかったなんてことも言われていますが、真剣勝負のレースでそんな余裕はないでしょう。朝日杯以来の休み明けでしたし、本番での変わり身も期待できる内容に思えます」(競馬記者)
先週の高松宮記念(G1)では古川吉洋騎手から乗り替わったライトオンキューの手綱を任されたが、皐月賞では自身が乗り替わりとなってしまった横山典騎手。結果がすべての世界とはいえ、明日は我が身となることも珍しくないのが競馬でもある。
しかし、横山典騎手にまだ皐月賞参戦のチャンスが残されていることも確かだ。
負傷の武豊騎手、騎乗停止の松山騎手が離脱したことで鞍上問題が巻き起こっている今年の皐月賞。本番に向け続々とコンビが決定しつつあるが、まだ鞍上が未定となっている有力馬も残されている。
若葉S(L)勝ちのアドマイヤハダル、朝日杯FSの3着馬レッドベルオーブ、毎日杯勝ちのシャフリヤールは福永祐一騎手が候補とはいえ、乗れるのは1頭。他にもスプリングSで3着のボーデンも主戦の川田将雅騎手がダノンザキッドに騎乗するため、可能性として考えられるだろう。
武豊騎手の復帰は早くとも5月といわれているだけに、このまま関東の大ベテランである横山典騎手の騎乗が皐月賞で見られないのは淋しいものである。なんとか騎乗馬を確保して皐月賞でマジックを披露してくれることに期待したい。