JRA大阪杯(G1)川田将雅を決心させた「8馬身差ぶっちぎり」レース!? レイパパレ歴史的圧勝劇の確かにあった「前兆」とは
4日、阪神競馬場で行われた大阪杯(G1)は、4番人気のレイパパレ(牝4歳、栗東・高野友和厩舎)が優勝。果敢にハナに立つと最後の直線で後続を突き放し、デビュー6連勝をG1初制覇で飾った。
「本当に『凄いことをしたな』と思います。素晴らしい馬です」
コントレイルでも、グランアレグリアでも、サリオスでもなかった。現役最強の座に就いたのは、無敗の遅れてきた女王だった。
13頭立ての芝2000mのレース。外に持たれ気味の瞬間にゲートが開き、あわや出遅れかというスタートだったレイパパレだが、鞍上の川田将雅騎手が促して迷わずハナへ。競り掛ける馬もおらず、1コーナーの入り口でペースの主導権を握った。
前半1000m通過が59.8秒と、重馬場としてはやや速いペースだったが、川田騎手が「馬が力み過ぎないように走った結果」と語った通り、馬のリズムを優先させた騎乗。結果的には、この決断が大きくハマった。
コントレイル、グランアレグリア、サリオスを直後に従え、4コーナーを先頭で回ったレイパパレ。多くのファンがここから3強の真っ向勝負が始まると期待したに違いないが、レイパパレが最後まで「主役」の座を降りることはなかった。
「『できることなら馬場の真ん中に出したい』という思いがあったので、4コーナーで後ろとの距離を確認して、後ろとの距離もあったので、迷惑をかけることなく馬場の真ん中に出すことができました」
川田騎手がそう語った通り、最後の直線の入り口で馬場コンディションの良い外に持ち出されたレイパパレ。コントレイル、グランアレグリアの2頭も直後を追ったが、手応えの差は歴然だった。川田騎手が右ムチを飛ばして檄を送ると、レイパパレが一気に後続を突き放す。最後は後方から追い上げた2着モズベッロに4馬身差をつける圧勝劇だった。
ここまで5戦5勝と未知の魅力があったレイパパレだが、重賞初挑戦となった前走のチャレンジC(G3)では、川田騎手が「なんとか勝てた」と振り返るほどの辛勝。「今回は不安の方が大きかった」と話した通り、現役最強を争う3強を相手にここまでの圧勝劇を誰が予測できただろうか。
しかし、競馬史に残る圧勝劇の「前兆」は確かにあったという。