JRA 池添謙一「ルメールとの因縁」で今週も波乱の主役に!? 桜花賞(G1)ソングラインで、大阪杯モズベッロに続く「2週連続」狙う
4日、阪神競馬場で行われた大阪杯(G1)は、逃げたレイパパレが4馬身差の圧勝で幕を閉じた。
また、コントレイル、グランアレグリア、サリオスの3強を抑え、2着には単勝68.8倍の伏兵モズベッロが入る波乱の結果に。
同馬に騎乗していたのは、大舞台でめっぽう勝負強いと評判である池添謙一騎手だった。
その池添騎手、11日に阪神競馬場で行われる桜花賞(G1)では、紅梅S(L)の勝ち馬ソングライン(牝3歳、美浦・林徹厩舎)に騎乗する予定だ。現在、ソングラインは『netkeiba.com』の想定オッズによると8番人気の伏兵とされているが、桜花賞自体は池添騎手と非常に相性の良いレースである。
今から19年前、2002年の桜花賞。池添騎手は前走アネモネS(当時OP)で1番人気に支持されながらも8着に敗れたアローキャリーと初コンビを組むと、13番人気の低評価を覆して見事に優勝。デビュー5年目だった池添騎手は、これが嬉しいG1初制覇だった。
翌2003年の桜花賞でも、後にスプリント重賞を5勝するなど、1600mが嫌われてか13番人気止まりだったシーイズトウショウを見事な立ち回りで2着へと導いている。
極めつけは4年前、2017年の桜花賞だろうか。前走フィリーズレビュー(G2)で1番人気2着に敗れたことで、浜中騎手から池添騎手へとバトンが渡されたのが、8番人気のレーヌミノル。テン乗り、距離不安を物ともせずに、断然人気のソウルスターリングや後の年度代表馬であるリスグラシューを破るという、見事な「大金星」を挙げている。
今年の騎乗馬であるソングラインも、侮れない存在かもしれない。
昨年6月の新馬戦こそ2着に敗れたが、5ヶ月半ぶりに臨んだ未勝利戦では馬体も14キロ増えてパワーアップ、3馬身の完勝を収めている。なお、勝ちタイムである1分34秒1は、同日、同じ東京芝1600mで行われた赤松賞(1勝クラス)で、同じく桜花賞に出走を予定しているアカイトリノムスメがマークした1分34秒5よりも0.4秒も速かった。
初のオープン戦となった前走の紅梅Sは、好位追走から直線に入ると馬の間を割って伸び3馬身差の快勝。乗っていたルメール騎手は「いい反応を見せてくれた。最後は楽だったし、いい勝ち方をしてくれた」とコメント。また「現状では課題はない」とも話していたという。
今回、ソングラインがルメール騎手から池添騎手にスイッチするというのも興味深いところだ。
昨年の安田記念(G1)で池添騎手は、アーモンドアイに乗るルメール騎手から回ってきたグランアレグリアで、同コンビを破って優勝。さらには先週の大阪杯で、再びルメール騎手に手綱が戻ったグランアレグリアにモズベッロで先着を果たしている。池添騎手の勝負強さは相変わらずのようだ。
2度あることは3度あるか。アローキャリー、レーヌミノルは共にテン乗りだったが、同じくテン乗りとなるソングラインで3度目の桜花賞制覇もあり得るのかもしれない。