JRA 桜花賞(G1)武豊の代打・横山典弘、無念の戒告処分。池添謙一「あれで気持ちが切れた」3番人気メイケイエールの「迷惑大暴走」止まらず最下位……
ほぼ最後方からのスタートとなったメイケイエールだが、首を左右に激しく振り、まったく折り合いがつかない状態……。
このままでは前の馬に激突せんばかりの勢いだったため、横山典騎手がやむなく強引に外に出そうとしたが、近くを走っていたミニーアイルの進路がやや狭くなったり、ソングラインに至っては接触があってややバランスを崩すシーンがあった。
それでもなんとか外に出たメイケイエールは、そのまま折り合いがつかずに一気にハナへ。先頭で最後の直線を迎えたものの、すでに余力は残っておらずズルズルと後退……結局、最下位でゴールした。
「馬群の中からレースを進めたものの、道中で折り合いがつかずに仕方なくハナへといった流れは、前走のチューリップ賞(G2)とまったく同じ。言ってしまえば、なんの進歩も見られないレースになってしまいました。
今回は負傷の武豊騎手に替わって、経験豊富な横山典騎手に託されましたが、レース前に描いていたであろう様々なプランも『スタートも前回くらい出てくれたらと思っていたけど……』との言葉通り、あれだけ出遅れてはすべて白紙になったと思います。
能力的に最下位に敗れるような馬ではありませんし、結果だけを見れば同着1位だったチューリップ賞よりも『さらに深刻な状況になった』と述べざるを得ません。今後が非常に心配になるレースでした」(競馬記者)
これにはミニーアイルの藤岡康太騎手が「向こう正面で(メイケイエールに)寄られた時もリズムを壊さず走れていましたが……」と言えば、ソングラインの池添謙一騎手も「あれで気持ちが切れてしまった感じ」と無念のコメント。
この結果、メイケイエールはJRAから「ハミ受けが不良となった」として平地調教再審査、鞍上の横山典騎手にも「向正面で外側に斜行した(被害馬:14番ミニーアイル・16番ミニーアイル)」として戒告を受けることに。
今後は、5月に復帰予定の武豊騎手の手に戻ることが濃厚だが、課題克服はまだまだ道のりが遠そうだ。
(文=大村克之)
<著者プロフィール>
稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。