JRA 日本ダービー(G1)「出走ボーダーライン」急上昇!? 武豊ディープモンスター「想定外」の京都新聞杯(G2)へ……あの素質馬は無念の「除外」濃厚に

サトノレイナス 撮影:Ruriko.I

 来月30日に東京競馬場で行われる、競馬の祭典日本ダービー(G1)。

 皐月賞(G1)を3馬身差で圧勝したエフフォーリアの2冠が濃厚かと思われていたものの、桜花賞(G1)でソダシの僅差2着だった牝馬サトノレイナスがまさかの参戦表明。近年は皐月賞をパスしてダービー一本に狙いを定めている陣営も多く、やはり一筋縄では行かないレースとなることが予想されている。

 さらに今年は出走に漕ぎつけるための「賞金ボーダーライン」が非常に高くなることが予想されており、中には力はあるものの賞金不足により除外となる馬も複数出てくるかもしれない。

 ここで、現時点での日本ダービーへの出走ボーダーラインを確認しておきたい。

1   エフフォーリア 皐月賞1着
1 タイトルホルダー 皐月賞2着
1 ステラヴェローチェ 皐月賞3着
1 アドマイヤハダル 皐月賞4着
1 ヨーホーレイク 皐月賞5着
1 青葉賞(G2) 1着
1 青葉賞 2着
1 プリンシパルS(L) 1着
9 ダノンザキッド 5500万
10 NHKマイルC 1着 5250万
11 ピンクカメハメハ 5030万
12 サトノレイナス 4300万
13 ヴィクティファルス 3850万
14 ラーゴム 2900万
15 京都新聞杯 1着 2700万
16 レッドベルオーブ 2300万
16 シャフリヤール 2300万
16 グラティアス 2300万
19 ディープモンスター 2100万

 NHKマイルC(G1)と京都新聞杯(G2)の1着馬が共に出走すると仮定した場合、賞金順は上記のようになる。

 現時点では収得賞金が2300万円のレッドベルオーブ、シャフリヤール、グラティアスまでが出走可能となっており、収得賞金2100万円のディープモンスターは「まさか」の除外対象ということになる。上記ではピンクカメハメハがダート路線に向かう可能性もあるが、もしNHKマイルCの2着馬や京都新聞杯の2着馬が参戦することになれば、ボーダーラインはさらに上昇する可能性もあるだろう。

 除外の可能性が出てきたためかどうかは分からないが、ディープモンスターは来月8日に中京競馬場で行われる京都新聞杯に、武豊騎手とのコンビで出走することを所有するDMMドリームクラブが発表した。

「正直、陣営にとっては想定外だったのではないでしょうか。何せ、すみれS(L)勝利後、武豊騎手は『これでクラシックは賞金的に大丈夫でしょう』とコメントしていましたからね。皐月賞では馬体も減らしていましたし、仮に京都新聞杯で賞金を上積みできたとしても、間隔が詰まる本番でおつりが残っているかどうか心配です」(競馬記者)

 さらにもう1頭、ダービー出走を目指している関東の素質馬グレートマジシャンであるが、残念ながらこちらは現時点で除外濃厚となっている。

 先日、出走を検討していたNHKマイルCを見送り、ダービー一本で調整を進めることを発表したが、同馬の収得賞金は1650万円。除外の可能性が出ているディープモンスターよりも更に低い数字となっている。

 管理する宮田敬介調教師は「出走できるように祈っています」とコメントしていたが、残念ながらその望みが叶うかどうか、現時点では期待薄かもしれない。

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