日本ダービー(G1)サトノレイナスら「掲示板」は出世間違いなし!? 2着エフフォーリアは要注目も、1着シャフリヤールは…

 過去のダービー「4着」馬で、出世した馬といえば1994年のフジノマッケンオー、1998年のセイウンスカイら。

 とくに近年は2012年のワールドエース、2018年エタリオウのように、大物感を漂わせながらその期待を裏切るケースが多い印象を受ける。5歳で引退してしまった2019年サートゥルナーリアはその典型だろう。

「大物感」といえば、今年のダービー4着馬のグレートマジシャン。その典型にならなければよいが……と今から心配してしまうのは筆者だけだろうか。

 そして最も気になるのがダービー「1着」馬のその後だ。もちろん過去のダービー馬には、日本競馬史上に残る名馬がズラリ勢揃い。

 1991年トウカイテイオー、1994年ナリタブライアン、1998年スペシャルウィークら、彼らの名は今でも、競馬ファンの記憶に刻まれているだろう。さらに2000年代でも、2005年ディープインパクト、2011年オルフェーヴルなどがダービーを制している。

 ところがここ数年のダービー馬は昔と比べると、“出世”しているとはいい難いメンバーを輩出。

 2016年のマカヒキ、2018年ワグネリアンら、現役を続けている点は大きく評価できるが、その成績は過去のダービー馬と比べると、どうしても見劣りしてしまう感は否めない。

 2019年ロジャーバローズは、ダービー後は1戦も走ることなく引退。さらに先日は、昨年のダービー馬でもありクラシック三冠馬・コントレイルの宝塚記念(G1)出走回避のニュースも飛び込んできた。

「疲れがとれない」とは管理する矢作芳人調教師のコメント。昔を知る競馬ファンとしては、ダービー馬の以降の活躍が振るわない点に、一抹の“寂しさ”を感じずにはいられない。

 改めて今年のダービーを振り返れば、2018年に生まれたサラブレッドは、持込馬や輸入された外国産馬を含むと7398頭。そのうち、一生に一度の大舞台に立つことができたのは17頭に過ぎなかった。

 さらにレース後、掲示板に載ることができた馬はわずか5頭。優勝したシャフリヤールを筆頭に、掲示板に載った馬たちの今後の活躍に期待したい。(文=鈴木TKO)

<著者プロフィール>
野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。

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