【東海S(G2)展望】連覇狙うアスカノロマンと最強世代の強豪グレンツェントが激突!? ミツバと横山典騎手が「魅せる」天才的戦術!
2017年のJRA・G1開幕戦となるフェブラリーS(G1)に向け、早くもダート界の強豪が動き出している。22日に中京競馬場で行なわれる第34回東海S(G2、ダート1800m)には、2017年のダート界の主役を目指す強豪が集った。
ホッコータルマエという主軸の一頭が引退したものの、昨年の最優秀ダートホースに選出されたサウンドトゥルーを筆頭に、JBCクラシックの覇者アウォーディーや、東京大賞典で一躍戦線の主役の一頭に躍り出たアポロケンタッキーなど、今年も層が厚いダート路線。
そんな主役級の姿こそないものの、今年の東海Sには割って入れるだけの素質を秘めた楽しみなメンバーが揃った。
中でも、昨年のチャンピオンズCで3着したアスカノロマン(牡6歳、栗東・川村禎彦厩舎)は一つ抜けた存在といえそうだ。
ダート界の政権交代を告げたいアウォーディーが、最後の最後でサウンドトゥルーの豪脚に屈する衝撃的な結末だった昨年のチャンピオンズC。果敢な先行策から抜群の立ち回りを見せ、わずか半馬身差の3着に滑り込んだのがアスカノロマンだ。
当時、ASKAさんの覚せい剤疑惑などで世間が大騒ぎしていたこともあり、この馬の激走は時事ネタとしても取り上げられた。だが、こと1800m戦において現役トップクラスの実力を秘めていることは、2馬身差で完勝した昨年の東海Sが証明している。
昨年の東海Sで重賞初制覇を成し遂げてからは平安Sで重賞2勝目を飾るなど充実した一年を送ったアスカノロマン。しかし、G1ではフェブラリーS、チャンピオンズC共に3着とあと一歩が足りないが、上位陣がガラッと替わった年始と年末の決戦で唯一、高いレベルで安定した実績を残しているだけに、その実力は本物だ。
主役級が集うG1では”壁”を感じるものの、連覇が懸かるG2の今回であれば大威張りできる舞台だ。悲願のG1制覇に向けて、まずはここで弾みを付けたい。
そんなアスカノロマンを始めとするダート界の強豪にとって、最も警戒すべきが伸び盛りの明け4歳勢だろう。特にグレンツェント(牡4歳、美浦・加藤征弘厩舎)は、すでに古馬を相手に実績を残しているだけに到底油断できる相手ではない。