JRA武豊「1日3勝」固め打ちで完全復活間近!? 得意の函館で通算100勝まであとわずか、C.ルメール凌ぐ勝率で再び“輝き”を取り戻せるか
レジェンドが、久しぶりにその存在感を見せつけた。
11日の函館開催で、1日3勝をマークした武豊騎手。まずは3R(3歳未勝利)をピエドラアギーラで勝利すると、8R(3歳1勝クラス)のクリノドラゴンでは、ゴール寸前で測ったような差し切り勝ち。
さらに最終12Rの函館道新スポーツ杯(3歳上・2勝クラス)では、1番人気に推されたゴールドチャリスに騎乗。4コーナー手前からマクリをみせると、最後の直線入り口では黛弘人騎手のミニオンペールと接触するシーンもあったが、ベテランらしい手綱捌きで不利を最小限に押さえ、見事に勝利した。
武豊騎手が1日3勝以上をマークしたのは、3月7日の阪神開催で1日3勝を記録して以来、実に約4ヶ月(126日)ぶり。その存在感を、改めて競馬ファンに知らしめた1日だったといえるだろう。
今年の函館開幕週(7月3日、4日)を終えた時点で、武豊騎手が函館競馬場で挙げた勝利数は通算90勝。さらに冒頭の1日3勝を加えると、現時点で函館通算93勝となり、メモリアル勝利となる100勝まで残り7勝となった。
今年上半期の武豊騎手の成績を振り返ると、3月20日のレースで負傷。後に骨折が判明して約1ヶ月を休養に充てるも、復帰後はパッとしない成績が続いていた。
さらに、復帰した5月1日から上半期終了時の6月27日まで、武豊騎手が挙げた勝利数は、わずか8勝。春のG1レースが続くなか、今年はレジェンドの名を聞く機会が少なかったと思い返す競馬ファンも多いはずだ。
しかし、武豊騎手は函館の地で、その“輝き”を取り戻そうとしている。
事実、先に挙げた函館通算90勝の内訳を調べると、武豊騎手と函館競馬場との相性は素晴らしく、実際に得意な競馬場であることがわかる。
とくに1番人気に推された時の成績は凄まじく、過去104回の騎乗機会で35勝を挙げている。勝率33.7%は同条件で113回の騎乗機会を数えるC.ルメール騎手の勝率26.5%を上回る好成績を残している。さらに2着15回で、連対率は48.1%を記録しており、3着16回の複勝率は63.5%と驚異的な数字。
つまり武豊騎手が函館競馬場で1番人気に支持されると、半分近くは連対を果たし、さらに6割以上は馬券圏内に絡む計算になるのだ。