JRA「G1馬5頭」がズラリ! 白毛のアイドルソダシVSラヴズオンリーユーの女王対決にも注目、アーモンドアイの母も制した札幌記念(G2)に超豪華メンバーが集結
先週から8月に入った夏競馬だが、日本の金メダルラッシュに沸く東京オリンピックの勢いに押され気味。トップクラスの馬が休養中ということもあり、もうひとつ盛り上がりを欠く感は否めないが、今年の札幌記念(G2)は負けず劣らず注目のレースとなりそうだ。
G1馬5頭が出走を視野に入れている豪華メンバーが北の大地に集結した。
最大の注目は何といっても白毛のアイドルホース・ソダシ(牝3、栗東・須貝尚介厩舎)の参戦だろう。
昨年の阪神JF(G1)を制して最優秀2歳牝馬に輝いたソダシはクラシック初戦の桜花賞(G1)を快勝。昨年の牝馬三冠馬デアリングタクトに続く、2年連続無敗の二冠を期待されたオークス(G1)。最大のライバルと見られたサトノレイナスが牡馬相手の日本ダービー(G1)挑戦を表明したこともあり、単勝1.9倍の断然人気を集めるも8着に敗れた。
キャリア初の敗戦に対し、ソダシ陣営が敗因として挙げたのは2400mの距離。今回、桜花賞とオークスのちょうど中間となる2000mで好走できれば、今後の選択肢もさらに増えるだろう。
対する古馬勢の最右翼は、ラヴズオンリーユー(牝5、栗東・矢作芳人厩舎)だ。デビューから無傷の4連勝でオークスを制した天才娘も、以降は6連敗と伸び悩みを見せた。
そのため、一部では早熟という声も囁かれ始めたものの、今年の京都記念(G2)で連敗をストップさせてからは見違えるように復調する。3月のドバイシーマクラシック(G1)では、凱旋門賞(G1)でも有力視されるクロノジェネシスやミシュリフ相手に真っ向勝負で互角の戦いを披露。そして次走4月のクイーンエリザベス2世C(G1)では、デアリングタクトを破ってオークス以来となる待望のG1タイトルを手に入れた。
ソダシは強敵ではあるが、距離適性と実績で上回るのは大きなアドバンテージとなりそうだ。牝馬対決を制して先輩の意地を見せたい。
勿論、これら2頭以外にも伏兵と呼ぶには豪華過ぎるG1馬もスタンバイ。
2月のフェブラリーS(G1)を優勝したカフェファラオ(牡4、美浦・堀宣行厩舎)も巻き返しに向けて虎視眈々。初芝の函館記念(G3)は、1番人気を裏切って9着に敗れたものの、トップハンデ58.5キロの斤量も堪えた印象。レース後にC.ルメール騎手が「芝や距離は大丈夫だった」と振り返ったように、芝の適性や2000mの距離が敗因だったわけではなさそう。
1枠1番という最内枠で窮屈なレースを強いられ、狭くなるのを馬が嫌がったとも述べている。現時点で参戦はまだ流動的な状況だが、2走目で定量戦となる今回は怖い存在となるだろう。