JRA【札幌2歳S(G3)展望】C.ルメールが「高評価」ジオグリフVS日英G1馬ディアドラ「全弟」リューベック! 割って入るのは武豊期待のキズナ産駒
9月4日(土)、札幌競馬場では札幌2歳S(G3)が行われる。昨年はソダシとユーバーレーベンがワンツーを決め、2頭はその後G1馬まで上り詰めた。今年もここをステップに大きく飛躍する馬は現れるだろうか。
ジオグリフ(牡2歳、美浦・岩戸孝樹厩舎)は、期待の新種牡馬ドレフォンの産駒。東京芝1800mで行われたデビュー戦は3番人気に甘んじたが、前半3ハロン38秒1のスローペースを先行し、上がり33秒3の鋭い末脚で差し切った。
鞍上は初戦に続きC.ルメール騎手が務める。前走後には「センスの良さを感じます。坂を上って良い脚を使いました。瞬発力があります」と高く評価。ただ「追ってからの反応は遅かった」と課題も挙げており、直線の短い札幌では仕掛けのタイミングがカギとなりそうだ。
札幌芝で行われた1週前追い切りにはルメール騎手が乗って感触を確認。「直線ですごくいい反応をして、能力はありそう」と改めて乗り味の良さを口にした。父ドレフォンに重賞初勝利をもたらすことはできるか。
ジオグリフと2強を形成するのはリューベック(牡2歳、栗東・須貝尚介厩舎)だろう。
全姉ディアドラは日英でG1のタイトルを獲得した名牝。本馬も2020年の1歳セレクトセールにて6600万円(税込)で取引された期待の良血馬だ。
7月に函館で行われた新馬戦(芝1800m)では、単勝1.4倍の断然人気に応えて逃げ切り勝ち。ラスト3ハロンは11.9-11.6-11.6というラップを刻み、直線では後続を突き放す強い内容だった。
鞍上は騎乗停止処分を受けた吉田隼人騎手から横山武史騎手に乗り替わるが、心配はご無用。昨年の北海道開催でルメール騎手と並ぶ35勝を挙げたが、今年はさらに躍進。2位以下を大きく引き離して独走態勢に入っている。
管理する須貝調教師は昨年のソダシに続き、このレース4勝目(13年レッドリヴェール、15年アドマイヤエイカン)を狙う。
2強の間に割って入るのは、武豊騎手が騎乗予定のアスクワイルドモア(牡2歳、栗東・藤原英昭厩舎)だろう。
7月にデビュー以降、函館ですでに3戦を消化。連続2着の後、3戦目でようやく勝ち上がった。これまで全てのレースで手綱を取ってきた武騎手は、前走後に「1回ごとに馬が良くなっている感じ」と使っての良化を感じ取っている様子。4戦連続での騎乗は期待の表れとみていいだろう。
父キズナ、母の全兄はペルーサという血統馬が上位進出を狙う。