【共同通信杯(G3)展望】武豊が惚れ込む大器エアウィンザーが「崖っぷち」の一戦!近5年で4頭の皐月賞馬を輩出する出世レースに豪華メンバーが集う
「皐月賞を勝ちたければ、共同通信杯を使え」
そう述べてもまったく過言ではないほど、近年の共同通信杯(G3)はクラシック第一弾の皐月賞(G1)と密接な関係を持っている。
2016年のディーマジェスティ、2015年のドゥラメンテ、2014年のイスラボニータ、2012年のゴールドシップ。近5年の内、4年の皐月賞馬に共通しているのは、この「共同通信杯」から本番に直行したことだ。
しかし、同じ中山コースの王道トライアル・弥生賞(G2)やスプリングS(G2)ならばいざ知らず、この東京芝1800mのレースのどこかに、中山芝2000mの皐月賞とつながる要素があるのか。それとも、たまたま世代トップクラスの素質馬がここを経由しただけなのか。
「王道」か、「ジンクス」か。有力な3歳牡馬を抱える陣営とっては選択のしどころだが、12日に行なわれる今年の共同通信杯には、”お隣”のきさらぎ賞(G3)を超える豪華メンバーが集った。
その中でも、中心は昨年の東京スポーツ杯2歳S(G3)の2着馬スワーヴリチャード(牡3歳、栗東・庄野靖志厩舎)だ。
前走の東京スポーツ杯2歳Sは、まさに「負けてなお強し」といった内容だった。スタートで立ち遅れて最後方からの競馬となったが、最後の直線では外から脚を伸ばして一時は先頭に立つシーンもあった。最終的に脚が止まったところにブレスジャーニーの強襲を受けて2着に敗れたが、上がり3ハロンはメンバー最速の33.6秒を記録。紛れもない大器の片鱗を見せた。
スワーヴリチャードが「どれほどの器か」ということに関しては、デビューから手綱を執る四位洋文騎手の”行動”を見ればわかりやすい。