武豊エアスピネル、またも「決め手不足」がチラつく結果に。超スローペースも、後方からやってきた「増量ライバル」に差し切られ……
5日の東京新聞杯(G3)は、M.デムーロ騎手騎乗のブラックスピネルが好スタートからハナに立ち、スローペースに落として見事な逃げ切り勝利。初重賞制覇を果たした。
2着となったプロディガルサンも、22kg増のせいか人気はなかったが、ペースとして不利な中団からの競馬でメンバー最速の上がり32.0の末脚を繰り出し2着を確保。今後のレースに大きな期待を持てる内容となった。年明けから猛威を振るう「4歳馬旋風」が止まらない状況だ。
しかし、断然の1番人気に推されたものの3着に敗れたエアスピネル(牡4 栗東・笹田厩舎)は、年明けの京都金杯勝利の勢いを保つことができなかった。
これまでは道中折り合いを欠く姿をよく見せていたが、この日は5番手で折り合いがついていた印象。直線では外目から確実な伸びを見せたが、脚の溜まったブラックスピネルを捉えるまでは至らず、最後にははじけたプロディガルサンにも差されてしまった。
無論、最大目標を6月の安田記念(G1)に設定している以上、最高の仕上げではないのかもしれないが、今後に向け賞金をさらに加算しておきたい部分を考えれば、何とか連を外さない競馬で本賞金を得たかったところだろう。昨年も言われ続けた「決め手不足」という言葉が再びチラつくような結果ではあった。