JRA大記録に向かってブラック企業も真っ青な皆勤を続ける「サトノダイヤモンドの4倍働く男」が今春「国際デビュー」を果たす?
デビューから一切の長期休養が与えられず、毎月”皆勤”し続けていれば、本来なら馬がボロボロになってもおかしくはない。実際に昨年のラブリーデイは、一昨年の”過労”が堪えたのか、年間を通じてどこか精彩を欠く走りだった。
しかし、ヨシオの場合、これほどの”激務”を課せられながらも徐々に実績を伸ばし、初勝利までに11戦を要した馬が、今やオープンクラスに手が届くようになるまで出世を遂げている。
「所属する企業……ではなく、森厩舎の使い方がとにかく上手ですね。一見、無茶苦茶に扱っているようにも見えますが、これだけの出走頻度を誇りながら連闘はわずか1度だけ。決して闇雲な使い方をしているわけではなく、きっちりとケアする期間を設けて出走させているから、馬も使われながら成長を続けているのでしょう」(競馬記者)
森調教師は管理馬をとにかく稼がせることで有名な調教師だ。以前、インタビューで「ダメな馬でも使ってあげないと。それで出走手当てが出るんだから。1回40万円近く」と話していたが、ヨシオの使い方を見ても厳しい中にも「愛情のあるローテーション」であることがうかがえる。
ここまでくればヨシオには今後も「我が道」を進み、ぜひともハートランドヒリュが持つ「JRA最多出走記録」に挑んでもらいたい。
1998年12月にデビューしたハートランドヒリュだが、2006年3月の最後のレースまで積み上げたキャリアは驚愕の127戦。10歳まで息の長い活躍を続けたが、生涯獲得賞金は1億3000万円に上る。
地方競馬ならまだしもJRAで普通に競走生活を送っている限り、まずたどり着けない前人未到の大記録だが、ヨシオが今の勢いで今後も走り続ければ、十分に記録を更新する可能性もある。