(気は早いけど)ディーマジェスティに凱旋門賞勝ってほしい声続出! 実績十分な「陣営」と「社台グループへの反感」?
日本最大、いや世界トップクラスの馬産集団である北海道の「社台グループ」。今年の皐月賞でも、同グループであるノーザンファームや社台ファームの生産、もしくは社台グループの会社が馬主として所有する馬が18頭中11頭を占めており、当初「3強」と称された上位人気馬もすべて「社台系」だった。
皐月賞に限らず、最近のG1競走では社台グループの競走馬が枠を独占する場合が多く、一部では「今の競馬は社台の運動会」と揶揄する声もあるほどだ。ノーザンテーストやサンデーサイレンスなど、歴史を変える種牡馬を次々に手に入れて巨大化した点は素直に評価すべきだが……。
現在の競馬界を完全に支配する社台グループの力は絶大。あの武豊騎手が一時期勝利数を大幅に減らしたのも、社台の信頼を失って有力馬を回さなくなったという話があるほど。
しかし、ディーマジェスティは北海道日高の服部牧場。お世辞にも大牧場とはいえず、G1制覇も1996年のイシノサンデー(皐月賞制覇)以来20年ぶり。馬主である嶋田賢オーナーは12年にホエールキャプチャでヴィクトリアマイル(G1)を勝利して以来のG1勝利となるが、こちらも完全なる個人馬主。社台のシの字もない関係者というわけである(父がディープインパクトという点ではまったくからんでないわけではないが)。
ファンの中には「有力馬出しまくっても凱旋門に勝てない社台に一泡吹かせてほしい」「こういう馬が買ってくれたほうがロマンがある」と、この陣営とディーマジェスティに対し大きな希望を抱いているようだ。
もちろん、オーナーを含め関係者の判断でディーマジェスティのローテーションは最終的に決まるわけで、「国内専念」という可能性も当然ながらある。しかし、実績十分の陣営と「非社台」というディーマジェスティの状況から、ファンが「凱旋門賞挑戦」の一報を待ちわびているのは間違いないようだ。
(文=利坊)