モーリスの全弟に大注目!「史上最強マイラー」の兄を超えられるかに期待は集まるが……
今年の1月に引退式が行われ、今後は種牡馬としての馬生を送るモーリスの全弟である「メジロフランシスの15」の競走馬名が、ルーカスに決まったという。
ルーカスという名はラテン語由来の人名から取られ、「光をもたらす人」という意味を持つ。現役時代は「史上最強マイラー」と呼ばれ、その名声が海を超えて海外にまで知られているモーリスの全弟ともあれば、いやが上にも期待は高まる。
ルーカスが在厩している北海道・ノーザンファーム早来の担当者によれば、昨年の12月に左前に骨瘤が出たというが、現在では症状は緩和。徐々に調教量を増やしているため、馬体は引き締まって体重は落ちているものの、「見た目は一回り大きく見えるといった素質馬特有の雰囲気」が出てきたという。早ければ今年の夏以降に姿を現すことになるだろう。
また今年は、モーリスと同じスクリーンヒーロー産駒のゴールドアクターの全弟も順調にいけば、夏以降にデビューを飾る予定とされる。母馬のヘイロンシンは昨年12月に死去。亡き母のため、また兄の名声を汚さないようにするため、寄せられる期待は大きい。
だが、いうまでもなく全弟馬でも、その期待通りに走らないことも多いのが競馬だ。
近年の期待はずれだった馬といえば、三冠馬オルフェーヴルの全弟である、リヤンドファミユ、アッシュゴールドがあげられるだろう。リヤンドファミユとアッシュゴールドの両頭はいずれも重賞勝ちなしで、それぞれ24戦4勝 [4-1-1-18]、16戦1勝 [1-1-1-13] と、兄とは比べ物にならない成績しか残せていないのが現状だ。