帝王モーリスに挑戦状を叩き付けるのはどの馬か! 安田記念に向けて大注目のマイラーズC(G2)
来る春のマイル王決定戦・安田記念(G1)に向けて、今年もトップマイラーたちの壮絶な争いが本格化し始めている。まずは、今週末に開幕週を迎える京都競馬場のマイラーズC(G2)だ。
今年も「実績組」と勢いのある「4歳馬」が激突する多士済々なマイラーたちが顔を揃えたが、マイル王者モーリスが香港遠征で不在の中、勝ち名乗りを上げて”挑戦状”を叩き付ける馬はどの馬か……注目の一戦である。
中心となるのは、昨年のマイルCS(G1)で2年連続の2着となったフィエロ(牡7歳 栗東・藤原厩舎)。前走の香港マイル(G1)は前が壁になる不利があり、この馬には珍しく9着に大敗したが、ここでの実績は断トツ。安田記念に向けて仕切り直しの一戦となる。
陣営が「まずはここを目標に調整してきた」と話しているように、休み明けもきっちりと仕上げるのが藤原厩舎の特徴。ここも抜かりのない動きを見せている。ただ、安定感がある反面勝ち切れないのもこの馬。このマイラーズCにしても一昨年が2着で、昨年が3着と何故か、あと一歩が足りない。
昨年のマイルCSで0.2秒差まで迫ったモーリスともう一度戦うために、ここは負けられない一戦。気持ちよく勝ち切って「新しいフィエロ」をライバルに見せつけたいところだ。
今年になってことごとく古馬重賞を勝ちまくっている4歳馬の中でも、芝に矛先を変えてきたダノンリバティ(牡4歳 栗東・音無厩舎)は、とにかく不気味な存在だ。
もともとはダート重賞で2度の2着を経験するなど、世代でもトップクラスのダート馬だった。しかし、昨年のチャンピオンズC(G1)で12着に大敗すると再び芝路線に転換。今年初戦の大阪城S(OP)こそタイム差なしの4着に敗れたが、続く六甲S(OP)では接戦をきっちりとモノにして勢いに乗っている。
芝の一線級とやるのは今回が初めてだが、ここでの走り次第では「マイル路線の新星」として一気に躍り出る可能性を感じさせる大器だ。