JRA【武蔵野S(G3)展望】ソリストサンダー、ヒロシゲゴールドら南部杯組が中心!バスラットレオンは初ダートで不気味

 13日、東京競馬場ではチャンピオンズC(G1)の前哨戦、武蔵野S(G3)が行われる。今年は南部杯(G1)の上位組が有力視されるが、過去10年で前走が同レースからの組は「1-3-0-13」ともうひとつ。全幅の信頼は置かない方が良さそうだ。

 まず注目したいのは南部杯3着だったソリストサンダー(牡6歳、栗東・高柳大輔厩舎)。昨年もこのレースに出走し、11番人気で2着に好走。三連単20万円超えの立役者となった。

 その後は58kgを背負った門司S(OP)を完勝。フェブラリーS(G1)に挑戦したが、さすがにG1ではまだ荷が重く、8着に敗れた。

 一息入れて向かったかしわ記念(G1)では、先に抜け出したカジノフォンテンを捉えきれずハナ差の2着。夏にはエルムS(G3)で10着に敗れたが、前走3着とここにきて再び上昇ムードを漂わせている。

 現状は左回りの1600mがベストで、ここならまず大崩れすることはないだろう。このレース通算2勝の戸崎圭太騎手を鞍上に、待望の重賞初制覇はなるか。

 南部杯2着のヒロシゲゴールド(牡6歳、栗東・北出成人厩舎)は1200mを中心に使われてきたが、前走は見事に距離の不安を払拭。マイル戦でも十分通用するところを見せた。

 その前走はJRA勢で最も人気薄の7番人気だったが、いつも通りの先行策でソリストサンダーとの2着争いを制した。

 道中は逃げ馬と並走する形で外の2番手を追走。4コーナー手前で押し出されるように先頭に立つと、外からアルクトスには交わされたが、直線粘り強さを見せた。

 東京ダートのマイル戦は差し馬有利とされるコースだが、ここでも積極的な競馬で見せ場を作ることはできるか。

 鞍上は前走に続き3度目のコンビとなる亀田温心騎手。今年レイハリアで重賞を2勝した3年目の若武者は、10月に月間8勝の固め打ちを見せ、目下絶好調。JRAのダート重賞はこれが3度目挑戦で、芝に続いてダートでも重賞Vを狙う。

 南部杯6着のエアスピネル(牡8歳、栗東・笹田和秀厩舎)は、フェブラリーS2着の舞台で巻き返しを図る。

 昨夏にダート路線転向後は、マイル以下の距離で安定した走りを見せていた。しかし、南部杯では結果的に位置取りがやや後ろすぎたか、この距離では初めて馬券圏外となる6着に敗退した。

 鞍上は初タッグとなる田辺裕信騎手が務める。今年JRAで挙げた重賞2勝(関屋記念=ロータスランド、セントライト記念=アサマノイタズラ)をテン乗りで記録しているだけに、二度あることは三度あるか。

 ブルベアイリーデ(牡5歳、栗東・杉山晴紀厩舎)は、すでに30戦という豊富なキャリアの持ち主。約2年前にオープン昇級後は15戦して掲示板を3回しか外していない。ピカイチの安定感で、上位進出を狙う。

 これまでオープン、リステッドを中心に走っており、前走シリウスS(G3)3着が重賞での最高着順。東京マイルは昨年のオアシスS(L)を勝った舞台で、充実期を迎えた今なら好勝負に持ち込む可能性は高そうだ。7度目の重賞で初制覇はなるか。

 タガノビューティー(牡4歳、栗東・西園正都厩舎)は、オアシスS(L)と欅S(OP)を連勝中。重賞挑戦は昨年6月のユニコーンS(G3)以来で、その時は13着という大敗を喫した。力をつけた今なら好勝負は必至。3連勝で一気に重賞制覇の可能性もある。

 今年のフェブラリーS3着馬のワンダーリーデル(牡8歳、栗東・安田翔伍厩舎)は、叩き2戦目でここに照準を合わせてきた。さらにNHKマイルC(G1)で競走中止後は3戦連続2桁着順というバスラットレオン(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)は、初ダートで一変に期待がかかる。

 ここが目標の馬もいれば、あくまでもチャンピオンズCの叩き台という馬もいるだろう。そのあたりの見極めも重要となりそう。武蔵野Sは13日の15時30分発走予定だ。

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