JRAジャパンC(G1)フランスから来た「美人すぎる厩務員」が話題沸騰!? 外国馬グランドグローリー5着善戦で「動く」ジャパンマネー?
28日、東京競馬場で行われたジャパンC(G1)は、1番人気のコントレイルが優勝。先週のグランアレグリアに続き、歴史的名馬が自身の引退に花を添える有終の美を飾った。
威厳を取り戻した三冠馬の走り、そして主戦・福永祐一騎手の涙。今年のジャパンCの主役は、間違いなくコントレイルだ。充実著しいオーソリティにつけた2馬身差は、まさに格の違いといっていいだろう。
ただ、強い日本馬がまたも上位を独占した一方で「世界の意地」を見せたのが、8番人気ながら外国馬最先着の5着に好走したグランドグローリー(牝5歳、仏・G.ビエトリーニ厩舎)だった。
「5着以内を目指したい」
そんな謙虚なコメントを残していたグランドグローリー陣営にとっては、満足のいくレースだったかもしれない。グランドグローリーが最初に日本の競馬ファンの注目を大きく集めたのは、レースではなく直前のパドックだった。
「今日で見納めとなるコントレイルら、ジャパンC出走馬が次々と登場する中、一際注目を集めたのがグランドグローリーでした。
馬の出来栄えの良さも然ることながら、本馬をリードするアナイス・デュモン調教助手が、とても美しい方だったので驚きました。日本のパドックではまずお目にかかれないクリーム色のロングスカートに、緑のシャツといういで立ちも日本の競馬ファンの注目を大きく集めたと思いますよ。
国際レースとして、競馬に対する文化の違いが感じられた意義のある瞬間だったと思います」(競馬記者)
実際に、ジャパンCのパドックが中継された直後、ネット上のSNSでは「グランドグローリー」が急上昇。「グランドグローリーの厩務員さん、めちゃくちゃ美人!」「お姉さんが優勝!」「服装がすごく素敵」「いかにもフランスっていう感じ」など、やはり“美人すぎる厩務員”が一際大きな注目を集めたようだ。
そんな日本のファンのエールが届いたのか、レースでも勝ったコントレイルに次ぐ上がり3ハロン2位の末脚で、5着に健闘したグランドグローリー。賞金の3000万円は、本馬が今年G1初制覇を飾ったジャンロマネ賞の優勝賞金よりも高額ということもあって、陣営としても大健闘と受け止めているかもしれない。
その一方で、記者は今回のジャパンC・5着という実績が「賞金以上の好影響を与えるかも」と指摘する。
「今回のジャパンCが引退レースとなるグランドグローリーですが、実はすでに12月4日にフランスで開催されるアルカナ・ブリーディング・ストック・セールへの上場が予定されています。ジャパンC・5着という実績は本馬の価値を上げるだけでなく、日本のバイヤーに好影響を与える可能性がありそうです」(別の記者)
記者曰く、特に注目したいのが、日本が世界に誇る社台ファームやノーザンファームの動向だという。
実際に、以前から海外の良質な牝馬を積極的に入手している社台ファームは、かつてグランドグローリーと同じジャンロマネ賞を勝ったスタセリタを購入。そこから2017年のオークス馬ソウルスターリングが誕生したことは記憶に新しい。
「ジャパンCに参戦できたことは、とてもいい経験になりました。素晴らしいレースですので、また別の馬で参戦したい」
レース後、そう胸を張ったグランドグローリーのビエトリーニ調教師。ジャパンCで外国馬が掲示板(5着以内)に載ったのは、2017年のアイダホ以来だ。今年こそキーファーズの協力もあって、3頭の外国馬を招待できたジャパンC。国際競走としての意義を失いつつあるだけに、師の言葉はJRAにとっても頼もしいに違いない。
(文=大村克之)
<著者プロフィール>
稀代の逃亡者サイレンススズカに感銘を受け、競馬の世界にのめり込む。武豊騎手の逃げ馬がいれば、人気度外視で馬券購入。好きな馬は当然キタサンブラック、エイシンヒカリ、渋いところでトウケイヘイロー。週末36レース参加の皆勤賞を続けてきたが、最近は「ウマ娘」に入れ込んで失速気味の編集部所属ライター。