【徹底考察】マイラーズC(G2) フィエロ「今年たった2勝の鞍上大抜擢は、本当にただのギャンブルなのか」

【血統診断】

 ディープインパクト×デインヒルという配合は本馬が出世頭だが、ディープインパクト×ダンチヒ系となると7冠牝馬ジェンティルドンナなど成功例は多い。本馬の母ルビーは、G1を7連勝して2002年の欧州年度代表馬となったロックオブジブラルタルの全妹という超良血。それに日本を代表するディープインパクトを掛け合わせたのだから、本馬は世界的な良血と言える。しかし、だからこそ何としても種牡馬入りする前に、勲章となるG1タイトルが欲しいところだ。本馬が昨年3着、一昨年2着、その年は産駒がワン・ツー・スリーを決めるなどマイラーズCとディープインパクト産駒の相性は極めて高い。血統背景からは信頼できる軸馬になるだろう。

≪結論≫

 前走の香港マイル(G1)では9着に惨敗しているが、直線で前が壁になって動けない面が多々あった。勝つのは難しかっただろうが、まともなら上位進出もあり得ただろう。昨年も香港マイルから同レースに出走しており、海外帰りながらローテーション的な不安は少なそうだ。ただし、一昨年、昨年ともに馬券圏内を確保しているものの勝ち切るには至っていないことも事実。馬場の良い開幕週の京都マイル戦と舞台相性に文句はないが、あまり後方から呑気に構えていると前が止まらない分、今年も取りこぼす可能性があることは否めないだろう。

 もともと勝ち味に遅い馬だが、昨年の走りを見た限り衰えは見られない。ただ、この馬ももう今年で7歳。種牡馬入りに備え、なんとかビッグタイトルを手にしてしたいところ。大事に使われてきた馬だが、そろそろ衰えがあってもおかしくはない年齢だ。
(監修=下田照雄(栗東担当))

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