阪神大賞典馬券に「6,000万円超」を投資!? 伝説を残したギャンブラーたちの「トンデモ行動」!
その後、最終的に単勝6.9倍の3番人気に落ち着いたが、これでも過剰人気なのは間違いない。しかし、その菊花賞を制したのはトーホウジャッカルだったのだから、『ジャッカルおじさん』の”一人勝ち”のようなレースだった。結局、1,400万円ほどの払戻しを受けたのだ。
だが、1,000万円以上を儲けた『ジャッカルおじさん』も、最も有名な『2億円おじさん』別名『ミラクルおじさん』比べれば、まだまだ小物なのかもしれない。
03年の日本ダービー(G1)で『ミラクルおじさん』は、単勝2.6倍の1番人気に50万円を突っ込んで見事に的中。まずは130万円の払戻しを受け取ると、翌週の安田記念(G1)でも単勝9.4倍の4番人気に、そのまま130万円を投下。
文字通りの”競馬版ダブルアップ”であるが、この勝負が見事に実を結ぶ。安田記念を4番人気の馬が勝利し130万円の9.4倍、つまりは1,222万円をゲットした。
ただ、ここで終わらないのが『ミラクルおじさん』が伝説のギャンブラーになった所以だ。
続く6月29日の宝塚記念(G1)の前日。1,222万円という大金を抱えて競馬場へ向かったであろう『ミラクルおじさん』は、それを全額ヒシミラクルの単勝に投入。伏兵の一頭に過ぎなかった本馬の単勝オッズは一気に跳ね上がり、前日ながら1番人気に躍り出ることに。
しかし、さすがは億単位の賭け金が動くG1である。前日に1,222万円が投資されたヒシミラクルの単勝は、レース当日には16.3倍の6番人気まで落ちていた。
これにほくそ笑んだのが『ミラクルおじさん』だ。レースはヒシミラクルが勝利し、1,222万円の16.3倍……つまりは約2億円が懐に転がり込んできたのだから、笑いが止まらなかっただろう。
これには宝塚記念でヒシミラクルに騎乗していた角田晃一騎手も、優勝インタビューで『僕以上の勝負師ですね』と驚きのコメントを寄せている。
その後、「『ミラクルおじさん』は一体誰なんだ」と、しばらく連日のようにワイドショーを賑わせていた。だが、「サラリーマン」「30代」「紳士風」などの俗説が流れたものの、結局正体はわからず仕舞い……。
このように、実際に大金を用意して競馬で1,000万円以上の配当を受けた”真のギャンブラー”は確かに存在している。そんな人々は、一攫千金を狙って馬券を購入している競馬好きにとっては、まるで英雄のような扱いを受けているらしい。
だが、同時に英雄になり損ねた人もいるようだ。