JRAエフフォーリア「人気低落」宝塚記念(G1)ファン投票でまさかの首位陥落……今季初戦「惨敗」でイメージダウン、人馬で期待される捲土重来
来月26日、阪神競馬場で行われる春のグランプリレース・宝塚記念(G1)。そのファン投票の第1回中間発表が先日、JRAのホームページで行われた。
トップは6万6615票を獲得したG1・2勝馬タイトルホルダー。今月1日に行われた天皇賞・春(G1)ではハナを奪うと後続に7馬身差をつけて優勝。その前哨戦だった日経賞(G2)も合わせて、今年ここまで2戦2勝の無敗をキープしている。
前走後は放牧に出されて英気を養っており、近日中に美浦へ帰厩を予定しているとのこと。もうひと段階パワーアップした姿が宝塚記念で見られることに期待したい。
一方、6万4639票で中間まさかの2位となったのが、昨年の年度代表馬エフフォーリア(牡4歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)だ。
昨シーズンは主戦の横山武史騎手と共にG1・3勝を挙げた現役最強馬。暮れに行われた有馬記念(G1)のファン投票でも約26万票を獲得しており、クロノジェネシスらを抑えて堂々の首位に輝いた。
しかし、今季は初戦となった先月の大阪杯(G1)で単勝1.5倍の支持を集めたにもかかわらず、まさかの9着。陣営は巻き返しを期すべく、早くから宝塚記念への参戦を表明していた。
タイトルホルダーが今季ハイパフォーマンスを披露しているとはいえ、エフフォーリアにしてみれば、昨年は3度対戦してすべて差をつけて先着を果たしている相手である。
中間発表とはいえ、現時点で首位の座を明け渡しているということは、前走の惨敗がよほどのイメージダウンにつながっているということか。
現役最強馬がまさかの陥落
この結果には、SNSやネットの掲示板などでも「エフフォーリアが1位じゃないのは意外」「大阪杯で負けすぎて人気が落ちたのかな」といったコメントが集まっている。
「ちなみに、タイトルホルダーの主戦である横山和生騎手が今年すでに重賞4勝を挙げているのに対し、エフフォーリアの横山武騎手はナミュールで勝ったチューリップ賞(G2)わずか1つのみ。
昨年はG1・5勝を挙げるなど大ブレイクを果たした同ジョッキーですが、今年はメインレースでやや精細を欠いていることも、もしかしたら投票順位に影響を及ぼしているかもしれませんね」(競馬誌ライター)
その一方で、宝塚記念は有馬記念と違い、ファン投票10位以内の馬に交付される特別出走奨励金などは存在しない。そのため、本馬のファンからは「投票順位はどうでもいい」「レースで1着が欲しい」といった声も上がっている。
大阪杯ではゲート内で暴れた際に顔面を強打するなど、不運なトラブルにも見舞われていた。宝塚記念では改めて人馬の捲土重来に期待したいところである。
なお宝塚記念のファン投票は、来月5日まで特設のWEBサイトにて受け付けている。2日に第2回中間発表、9日には最終結果発表が行われる予定だ。
実際のレースよりもひと足早くタイトルホルダーが逃げ切るのか、それともエフフォーリアが巻き返すのか。引き続き注目してみたい。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。