JRA横山VS吉田「兄弟対決」も実現する宝塚記念(G1)はワクワクが止まらない!? 「武豊×ノリ」おじさん達もまだまだ元気一杯

横山和夫騎手 撮影:Ruriko.I

 先週の日本ダービー(G1)は、3番人気ドウデュースと武豊騎手が見事な勝利。2着イクイノックスとの叩き合いを制し、競馬界のレジェンドは史上最多6度目のダービージョッキーに輝いた。

 かつての若き天才も現在は50代のおじさん。復調著しい横山典弘騎手とともに、まだまだ健在ぶりをアピールしている姿は、多くのファンの感動を呼んだ。万雷の拍手で迎えられたユタカコールとウイニングランもまた、競馬史に新たな1ページを刻んだ。

 ファインルージュとのコンビで臨む今週末の安田記念(G1)でも、ユタカマジックに期待したいところだが、上半期を締めくくる宝塚記念(G1)の動向にも注目したい。

 最終的な顔触れは確定していないものの、有力馬の各陣営から徐々に出走意思の表明が報じられつつある。

 宝塚記念で最大の注目は、「横山和生×武史」VS「吉田豊×隼人」の兄弟対決だろう。

 兄の横山和騎手は天皇賞・春(G1)を圧勝したタイトルホルダー、弟の横山武騎手は昨年の年度代表馬エフフォーリアに騎乗予定。これに対し、兄の吉田豊騎手はドバイターフ(G1)でG1初勝利(1着同着)を挙げた快速馬パンサラッサ、弟の吉田隼騎手は大阪杯(G1)を制したポタジェに騎乗を予定している。

 いずれも逃げ馬(タイトルホルダー×パンサラッサ)と差し馬(エフフォーリア×ポタジェ)のコンビということもあり、それぞれの出方がレース展開に大きな影響を及ぼすことは間違いないだろう。

「武豊×ノリ」おじさん達もまだまだ元気一杯

 また、武豊騎手や横山典弘騎手といったベテラン勢も虎視眈々と一発を狙っている。

 武豊騎手が騎乗を予定しているのは、大阪杯で3着に食い込んだアリーヴォ、横山典騎手は今年のアメリカジョッキークラブC(G2)を制したキングオブコージでの参戦が濃厚。息子2人が鎬を削るG1で父の威厳を見せつけたいところだ。

デアリングタクト

 これだけでも十分にワクワクするのだが、ヴィクトリアマイル(G1)で約1年ぶりにターフに戻ってきたデアリングタクトも出走を予定しているのは朗報だ。さすがに長期休養明けとなった前走は6着と敗れたが、22キロ増の馬体を考えれば、良化の余地は十分に期待できる内容でもあった。2年前、史上初となる無敗での牝馬三冠を成し遂げた実力馬だけに、あっさり勝っても不思議ではない。

 その他にも、ドバイシーマクラシック(G1)の3着馬オーソリティ、天皇賞・春で2年連続2着のディープボンドも出走を予定している。

 暮れのグランプリ・有馬記念(G1)に比して、盛り上がりに欠ける年も少なくない夏のグランプリだが、今年はかなりの豪華メンバーが集まったといえそうだ。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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