日本ダービー制覇の武豊が安田記念で逆転も? もしも「春のG1ジョッキーズシリーズ」があったら…トップに立ったのはアノ騎手
日本ダービー(G1)も終わり、今週からは2歳新馬戦がスタート。来週からは北海道競馬も開幕と、競馬界には早くも夏が到来する。
夏競馬の楽しみといえば、9月までの3カ月間をかけて行われる「サマーシリーズ」がある。スプリント・マイル・2000の3つの路線のチャンピオンホースを決する戦いに加え、No.1夏男を争う「サマージョッキーシリーズ」も12日から開幕する。
そこで今回は、競馬界の夏の到来を前に“この春躍動した男たち”に注目。JRAの公式サイトにも掲載されている「サマージョッキーズシリーズ」のルールに則り、高松宮記念(G1)から日本ダービーまでの春の平地G1計9戦における騎手ランキングを作成してみた。
もしも「春のG1ジョッキーズシリーズ」があったら…
「サマージョッキーズシリーズ」では、該当レースに騎乗した騎手に対し、その着順に応じて得点を付与。1勝以上を挙げた騎手の中から、合計得点の最も多い騎手がシリーズチャンピオンとなる。
なお、与えられる得点は、サマーシリーズではレースの格によって違いがあるが、今回はすべてG1レースのため、ベースとなるG3の得点(1着=10点/2着=5点/3着=4点/4着=3点/5着=2点/6着以下=1点)で計算した。
▼仮想「春のG1ジョッキーズシリーズ」ランキング
1位 33p 川田将雅(2勝)
2位 28p 武豊(1勝)
3位 27p C.ルメール(1勝)
4位 24p 吉田隼人(2勝)
5位 19p 福永祐一(1勝)
※星は勝利数
全国リーディングでも首位を快走する川田騎手が2勝を挙げてこちらも首位。その他を見てもリーディング上位の面々が名を連ねる中、リーディング13位ながら首位を猛追しているのが、レジェンド・武豊騎手である。
ここまで春のG1は唯一の皆勤賞。高松宮記念から休みなく大舞台に登場し続け、先週の日本ダービーでついに初勝利をゲット。ほかにも桜花賞(G1)では2着、大阪杯(G1)と皐月賞(G1)は3着と、感動を呼んだダービー制覇だけでなく、複勝率44.4%と安定感も光っている。
充実ぶりは幸運も引き寄せ、今週の安田記念(G1)にはお手馬の出走がなかった中、ヴィクトリアマイル(G1)からの回復具合を慎重に見ていたファインルージュが参戦を表明。C.ルメール騎手と福永祐一騎手には他馬の先約があったため、武豊騎手との新コンビが誕生することとなった。
前走は直線でつまずく大きな不利がありながらもソダシの2着と善戦。手綱を取ったルメール騎手も「信じられない」と驚く根性を見せた。現状G1ではワンパンチ足りない戦績となっているが、ダービー制覇で勢いに乗り、安田記念で歴代最多タイの3勝を挙げる名手の手腕がひと押しとなる可能性は大いにあるだろう。
気になる状態面に関しても、管理する木村哲也調教師は「良い状態。問題なく出走できそう」と前向きなコメント。前走は絶望的な不利を受けた同舞台を1分32秒5で走破しているように、東京マイルの高速決着もどんとこい。「同じコースなら牡馬相手でも」と連続好走に期待を寄せている。
1日にはアリーヴォとコンビ継続で宝塚記念(G1)に挑むことも発表され、アクシデントがなければこの春唯一のG1フル参戦となるレジェンド。充実した36年目の春を過ごす武豊騎手から、今週も目が離せない。
(文=木場七也)
<著者プロフィール>
29歳・右投右打。
本業は野球関係ながら土日は9時から17時までグリーンチャンネル固定の競馬狂。
ヘニーヒューズ産駒で天下を獲ることを夢見て一口馬主にも挑戦中。