JRA武豊「絶縁」噂のトレーナーと4年9ヶ月ぶりの白星! 懇意の『ウマ娘』藤田晋オーナー所有馬も所属、関係修復で依頼数「増加」なるか
3日、函館競馬場の4Rに行われた3歳未勝利は、武豊騎手の1番人気スーリールダンジュ(牝3歳、栗東・中内田充正厩舎)が直線豪快に伸びて優勝。デビュー戦は3歳4月と遅れたが、2戦目できっちりと勝ち上がった。
フルゲート16頭で争われた芝1200mのレース。スタートでやや立ち遅れたスーリールダンジュと武豊騎手だったが、すぐに持ち直して中団馬群の外に取り付く。3コーナー過ぎからは外目を勢いよく進出して最後の直線に入る。
武豊騎手の左ステッキが入ると末脚を更に加速させ、先行勢をまとめて抜き去ると、後続に4分の3馬身差をつけてゴールを駆け抜けた。
「いまの未勝利戦では力が一枚抜けていたようで、武豊騎手も最後は手綱を抑える余裕を見せていました。姉のミスドバウィも函館で2勝を挙げていることから、血統的には北海道の洋芝も合うのでしょう」(競馬誌ライター)
レース後のSNSやネット掲示板などにも「着差以上の完勝だった」「これからも短距離路線で楽しみ」といったコメントが集まった。勝ちタイムの1分10秒2はやや平凡に映るかもしれないが、デビュー2戦目というキャリア的にも今後の伸びしろに期待だ。
「絶縁」噂のトレーナーと4年9ヶ月ぶりの白星!
また、管理する中内田厩舎と武豊騎手のコンビは2017年10月のゼンノサーベイヤー以来、実におよそ4年9ヶ月ぶりの白星であったことから「この組み合わせは激レア」「今後も増えていってほしい」といった声も見られた。
武豊騎手と中内田厩舎のタッグは15年6月のキングパールを皮切りに、ここまで通算6勝をマーク。14年の開業から毎年コンスタントにコンビを組んでいたが、18年12月のゼンノワスレガタミを最後に近年では騎乗依頼が途絶えていた。
19年6月の安田記念(G1)では武豊騎手のロジクライがスタート直後に急激に内側に斜行し、中内田厩舎のダノンプレミアムを妨害。レース後に中内田師が「ゲートで邪魔をされた」と悔やむシーンもあった。
その後の依頼がなかったことで、一部のファンからは絶縁も噂された両者だったが、今年1月の長篠S(3勝クラス)に出走したジャカランダレーンでついに雪解け。それからのべ3戦目となった今回のスーリールダンジュで見事にVを飾った。
「中内田師はここ1ヶ月ほど白星から見放されており、プチスランプに突入していただけに、今回の勝利は喜びもひとしおなのではないでしょうか。これを機にさらに武豊騎手への依頼数が増すなんてこともあるかもしれません。
ちなみに同厩舎には、武豊騎手が懇意にしている『ウマ娘』藤田晋オーナーの所有馬も所属しています。今後もまた別の馬でコンビを結成する可能性も考えられるでしょう」(同)
中内田厩舎には藤田オーナーが所有する2歳馬のチャンスザローゼスとリプレゼントが所属。後者は昨年のセレクトセールで3億円(税抜)で取引され、現在はデビューを控えている状況なだけに、その鞍上が誰になるかも気になるところだ。
なおスーリールダンジュについて武豊騎手はレース後、「2戦目で馬が良くなっていた。素質を感じるし、これからまだまだ良くなりそう」とのコメントを残している。同馬とのコンビも引き続き注目しておきたい。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。