WIN5あわや1億6000万円のクビ差?ドリームジャンボ「宝くじ級」衝撃走にファン大興奮

 あまりにも大き過ぎる「クビ差」だった。

 7日、新潟競馬場で行われた9R驀進特別(2勝クラス)を制したのは、津村明秀騎手の1番人気トミケンルーア。過去、8戦5連対と得意の千直で外寄りの7枠14番を引く幸運にも恵まれ、ファンも単勝オッズ1.8倍の断然人気に推していた。

 結果的に辛うじて勝利を手にしたものの、直線では前が窮屈になるシーンも……。何とか進路をこじ開けて事なきを得たものの、ファンの期待を裏切らずに済んだ津村騎手もさぞかしホッとしただろう。

「枠も良くいい位置を取れましたし、少しもたつきましたが勝つことができて良かったです。やはりこの条件には適性がありますね」

 津村騎手がレース後のコメントでそう振り返った通り、千直巧者ぶりを見せたトミケンルーアだが、レースを観ている側はハラハラドキドキの心境だったに違いない。

 なぜなら圧倒的1番人気に冷や汗をかかせた相手は、11番人気のドリームジャンボだったからである。勝ち馬とはクビ差の惜敗だったが、超大穴が残り200mでも先頭をキープする姿に、まだ伸びてこないトミケンルーアの敗戦を予感したファンも少なくなかったはずだ。

「先週のアイビスサマーダッシュ(G3)でもそうでしたが、新潟の千直条件はもはや外枠を引けないと勝負にならないほど極端な傾向となっています。このレースも7着以内の馬はいずれも二桁馬番。枠を入れ替えてやり直す度に結果が変わりそうな雰囲気でしたね。

ただ、ドリームジャンボに騎乗した嶋田純次騎手の思い切りの良さも素晴らしかったです。レース映像を見返してみると、好発を決めて真っ先に外ラチを確保してハナを奪う積極策。隠れた千直巧者の好判断が光る好騎乗でした」(競馬記者)

 同じ外枠でも11番の3番人気ジャストビアンカが3着、12番の2番人気レオハイセンスが4着に入ったものの、2頭は後ろからの競馬。迷わず先手を取った嶋田騎手とドリームジャンボのコンビに後れを取った。

 ネットの掲示板やSNSなどでは、ノーマークに近い下馬評でも、8枠の嶋田騎手に期待して穴馬券を的中したという声も出ていただけに、これを読み切って見事に万馬券を的中したファンは羨ましい限りである。

ドリームジャンボ「宝くじ級」衝撃走にファン大興奮

 また、ドリームジャンボの衝撃走は、この日行われたWIN5においても大きな影響を与えかねないものだった。

 WIN5とは、JRAが指定する5つのレースそれぞれで1着になると思う馬を選び、5レース全ての1着馬を当てる馬券だが、驀進特別はWIN5対象レースの1つ目。最終的な払戻である324万2750円は、十分に高配当といえる金額とはいえ、5レース中3レースで波乱となった割に“控えめ”だったのは、驀進特別を単勝オッズ1倍台のトミケンルーアが勝ったからに他ならない。

 そこで、競馬にタラレバは百も承知の上で、もしドリームジャンボがあのまま押し切っていた場合の想定配当を確認してみると、なんと1億6000万円近い驚きの超高配当。人気馬に票が集中しやすく、人気薄が勝つと配当が一気に跳ね上がるWIN5の特徴を考えると、2億超えも視野に入るほどの大波乱となった可能性がある。

 その名の通り、宝くじを思わせるドリームジャンボ。大穴の入った8枠を狙い撃ちして億万長者を夢見たWIN5巧者もいたかもしれない。

黒井零

1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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