「レイデオロは85点」「スワーヴリチャードには警鐘」鈴木和幸が見極めた全18頭の状態。皐月賞出走馬の最終追い切り診断公開中!

●鈴木和幸の第77回皐月賞最終追い切り診断

 スプリングステークス2着の「アウトライアーズ」は、中間もすこぶる順調、坂路、ウッドで5本の時計を出している。今週はウッドで古馬2頭を先にやり、直線半ばでこれらに馬なりで並びかけるといった内容、時計は5F67秒6-37秒7-12秒7。フットワークは流れるように軽快で、何よりも強調できるのは、道中のかかるそぶりもない落ち着き。これだけゆったり走れれば2000メートルの距離も問題あるまい。むろん、休み明けの前走以上である。

 2連勝中の「アダムバローズ」、先週にウッド6F79秒台を出して元気いっぱい。今週もウッドで6F86秒2-38秒5-12秒3を馬なり。追ったところなしでこの時計なら十分すぎるほど。あまり人気はないようだが、唯一の4勝馬であることを忘れない方がいいようだ。

 音無秀孝厩舎の「アメリカズカップ」、「ダンビュライト」の坂路での併せ馬は、実戦さながらの追い比べ、「ダンビュライト」が1馬身近く先着の53秒5-39秒4-13秒4、「アメリカズカップ」は53秒4-39秒6-13秒5、両馬ともに元気ではあるが、これといった変わり身はなかった。

 毎日杯(G3)を勝って4戦3勝とした「アルアイン」。中2週の厳しいローテーションになるが、9日に坂路55秒8-40秒2-12秒7をマークしたように、もうすっかり疲れはとれている。今週はウッドに入り、6Fからの併せ馬、直線で軽く仕掛けるといっぱいに追う相手にあっさり1馬身半先着した。抜け出してから少し遊ぶようなところがあったが、重心の低い、完歩の大きなフットワークで、いっぱいに追っていた前走勝ち当時以上に余裕、切れがあった。83秒6-38秒6-11秒8と、時計も文句なし。

 スプリングステークスの勝ち馬「ウインブライト」は、昨夏以降の3カ月の休養が吉とでて、その後は4戦3勝、2着1回の良績に。先週の1週前追いもウッド5F67秒4-37秒8が出せたくらいだからさらに一段と充実。今週は先行する古馬を相手に、直線半ばで仕掛けられると弾け、1馬身先着の5F69秒1-38秒9ー12秒4、GOサインにすぐさま応えた反応のよさに不気味さがいっぱい。

 3カ月ぶりの弥生賞(G2)を勝ったとき、ギリギリの体に映った「カデナ」。それだけに反動が心配されたが、中間に坂路4本、1週前追いが51秒6-38秒0の速さで不安を一掃。さすがに今週は55秒3-40秒6-13秒0馬なりの軽めに終始。しかし、動きにはバネがあり、少しでも追えば大幅に時計を短縮したであろう脚勢、弥生賞のデキをそっくりそのままキープとの判断ができた。

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