「レイデオロは85点」「スワーヴリチャードには警鐘」鈴木和幸が見極めた全18頭の状態。皐月賞出走馬の最終追い切り診断公開中!
ウッドの併せ馬で1馬身先着、強めで5F68秒1-38秒3-12秒9をマークした「キングズラッシュ」、休み明けでもこれだけ動けば九分通り仕上がったと見てよかろう。しかし、それでも休み明けでこれだけの相手強化、苦戦は免れない。
「クリンチャー」は坂路で56秒1-40秒6-12秒7をいっぱい。時計が遅ければ、左右にふらつき気味で動きにも鋭さなし。2連勝後の攻め馬は実に熱心だが、進歩が見られる追い切り内容ではなかった。
ウッドで3頭併せを敢行した「コマノインパルス」だが、直線いっぱいに追って併入に持ち込むのがやっと。時計も5F71秒1-40秒4と遅い。前走後の変わり身はない。
注目の共同通信杯(G3)の勝ち馬「スワーヴリチャード」は、ウッド7F97秒9-37秒3-12秒1をG仕掛けてマークし、クビほど先着。さすがといえばさすがだし、順調にはきている。ただ、クビを横に向けたり上げようとしたり、多分に気の悪そうなところがうかがえた。引き返しを着用しているのはこのためだろうから、いかに順調に仕上げられていても油断禁物の部分がある。皐月賞に良績の多い共同通信杯を勝ったということで、ここにきてにわかに評価が上がってきているが、そんな気性に警鐘を鳴らしておきたい。
「トラスト」は、坂路でまったくの上がり中心、55秒9-40秒5-12秒9馬なりの軽め。6日にウッド7F97秒4-38秒1の長めをやってあるので、これは予定通り、動きも悪くはなかったが、いささか力強さ不足の感も。成長なしの横バイ状態と見る。
敢然と牡馬に挑戦してきた牝馬「ファンディーナ」。1カ月と間隔のないローテーションで挑むわけだが、中間に坂路3本と、きちっと時計を出しており、心配無用の仕上げ過程。総仕上げの今週も坂路、G強めで3馬身半先着の54秒5-39秒5-13秒1、一見して平凡に見える時計でもこれで十分である。不良の馬場状態だったし、強く追ったわけでもないのだから。落ちついてかかるところがなく、柔軟にクビを上下させ、バネを利かせたフットワークも目を見張らせた。次元の違う牝馬の、69年ぶりの皐月賞制覇の可能性はかなり。