C.ルメールに「夏バテ」疑惑浮上!? 自己ワーストに迫る負の連鎖、札幌記念(G2)グローリーヴェイズ不発で2年ぶり悪夢も
「以前からトップレベルでいい結果を出してきた馬。自信はある」
先週、札幌記念(G2)で騎乗するグローリーヴェイズ(牡7、美浦・尾関知人厩舎)の追い切りを終え、『スポーツ報知』の取材にそう答えていたのはC.ルメール騎手だ。
前走のドバイシーマクラシック(G1)では8着に敗れたものの、海外G1を2勝している実力馬への初騎乗に、名手は自信を隠さなかった。
しかし結果はご存じの通り、優勝したのは好位から抜け出したジャックドール。鞍上の自信とは裏腹に、グローリーヴェイズは中団から差し届かず6着に敗れた。
前走から約5か月の休み明け、昨年のオールカマー(G2)3着以来となる国内レースであったことなど敗因は様々なことが考えられるが、過去に天皇賞・春(G1)で2着した経験のあるこの馬にとって札幌記念の距離2000mは少々短かったのかもしれない。
事実、グローリーヴェイズの戦績を振り返っても、日経新春杯(G2)、京都大賞典(G2)、香港ヴァーズ(G1)など重賞勝利はいずれも距離2400mばかり。レース後には鞍上も「もう少し長い距離の方が良い」とコメントしたように、1番の敗因は距離不足だったともいえるだろう。
とはいえ、鞍上を務めたルメール騎手についても、ここ最近の不調は気になるところだ。
自己ワーストに迫る負の連鎖
実は、札幌記念の敗戦でルメール騎手は騎乗機会「23連敗」を記録。13日の新潟9Rをスパイダーゴールドで勝利したのを最後に、思わぬ苦戦が続いている。
また、これは2020年に夏の札幌で記録した自己ワーストの「24連敗」に迫る不振でもあるのだから、ことの重大さがわかる。
帰国した週は新潟で騎乗したものの、先週は札幌で騎乗したルメール騎手。毎年乗りなれた札幌で大暴れといきたいところだったが、土日で7鞍ずつの計14鞍に騎乗するも勝利することが出来ず。
単勝1倍台2頭の他、3番人気以内の上位人気馬にも7頭騎乗したがいずれも敗戦。2日間開催では約2年ぶりとなる未勝利に終わるなど、久々の札幌で散々な結果となった。以前から夏の暑さを苦手としていることからも、最近はやや「夏バテ」気味にあるのかもしれない。
さらには負の連鎖が続いている間に、全国リーディングでも松山弘平騎手や福永祐一騎手に抜かされ7位にまでランクダウン。昨年まで5年連続リーディングを獲得した名手も、このまま連敗が続くようならトップ10陥落ということも考えられる非常事態だ。
来週には札幌競馬場で「2022ワールドオールスタージョッキーズ(以下WASJ)」が開催される。JRA代表として選出されているルメール騎手としても、世界的名手が集う祭典で今の流れのまま無様な結果は残したくないだろう。
思わぬ連敗で自己ワースト記録に迫っているルメール騎手。まずは負の連鎖を断ち切り、WASJは勿論、残り2週となった札幌開催で再び輝きを放ってほしいと願うばかりだ。