天皇賞・春で初戴冠を狙うシュヴァルグランに「嫌~な」データ?阪神大賞典2着馬はあの「歴史的名馬」すら惨敗したジンクスが
しかも阪神大賞典2着馬のなかには、あのオルフェーヴルが含まれていることも忘れてはならない。今や伝説となっている2012年の阪神大賞典で2着に敗れたあと、ビートブラックの大逃げに翻弄されて単勝1.3倍の圧倒的人気を裏切って敗れているのだ。ここまで考察を進めると、なにやらシュヴァルグランの前途に不吉な影を感じなくもない。
「阪神大賞典の2着馬が結果を出せないのは、もちろん理由がないわけではありません。1着馬には今年のサトノダイヤモンドやそれこそディープインパクトのように圧倒的な実力馬もいますが、2着馬はどちらかと言えばスタミナ偏重型のバリバリのステイヤーが多い。昨年の2014年のアドマイヤラクティや2013年のデスペラードなんかが好例ですね。
もちろんスタミナがあることは自体は良いことなんですが、天皇賞・春は3200mという長丁場ながら意外と長距離適性が問われないことも往々にしてあります。これはほぼ間違いなくスタミナ勝負になる阪神大賞典との決定的な違いでしょう。過去の好走馬にはトーセンラーやエイシンフラッシュといった中距離ベストのタイプがチラホラいることもその証。舞台となる京都競馬場は阪神より馬場が軽くて最後の直線も平坦なので、流れ次第では中距離馬も好走が可能なのでしょう。
シュヴァルグランは昨年3着に好走しているから大丈夫だという見方も可能ですが、ことはそう単純ではありません。昨年はハナを奪ったキタサンブラックと武豊騎手がロングスパートの持続力勝負に持ち込み、この馬に向くタフなレースになったことが大きな好走要因でした。今年も同じ展開になる可能性はありますが、もちろんならない可能性もある。好走の可否はレースの流れ次第といったところではないでしょうか」(競馬記者)
嫌なジンクスに続いて展開面の不安要素まで出てきてしまったシュヴァルグラン。果たして悲願の初戴冠となるのだろうか。要注目である。