シルクロードS(G3)ナムラクレア、マッドクールも危うし!? 今村聖奈のテイエムスパーダも被害、「ルーティン崩れ」で独壇場に黄信号
週中にかけて、日本列島を襲った大型寒波。特に西日本では降雪の影響もあり、高速道路の大渋滞や電車の運転見合わせが起こるなど、各交通機関にも多大なトラブルを巻き起こした。
また、その影響は競馬界にも及んでいた。
本来なら水曜日の25日は多くの馬が最終追い切りを行う日だが、前日から降った雪の影響もあって滋賀県の栗東トレセンでは一部コースを閉鎖する事態に陥った。調教は坂路とEコース(ダート)のみとなり、馬場の開場時間にも変更があった。普段Cウッドやポリトラックコースなどで調教を行う陣営は、予定を変更せざるを得なくなってしまったのだ。
こうなると、少なからず週末の競馬開催にも影響がありそう。特に関西馬にとっては、通常のルーティンを崩された格好だ。重要な準備運動に支障がでれば、週末のレースで実力を発揮できない可能性すら考えられる。
特に注意したいのは、29日のシルクロードS(G3)だ。このレースは現在、関西馬が12連勝中と関東馬を圧倒しているが、想定外のアクシデントで調整に誤算が出るとすれば、寒波の影響を受けずに済んだ関東馬の巻き返しも念頭に入れておきたい。上位人気が予想される関西馬ナムラクレアやマッドクールらの馬体重には注目が必要だ。
「ルーティン崩れ」で独壇場に黄信号
また、今村聖奈騎手が騎乗するテイエムスパーダも、予定していた最終追い切りを翌26日に延期したという。
「関西馬にとっては、思わぬハプニングとなりましたね。来月には定年引退を迎える池添兼雄調教師も『こんな雪は何年ぶりだろう。あまり記憶にないね』『馬場も滑りやすくなっているから、皆どんなもんか探り探りやっているみたい』と話していたように、少なからず影響はありそうです。坂路も雪が残るあいにくの馬場コンディションだったみたいですよ」(競馬誌ライター)
近年でものちに高松宮記念(G1)を制したセイウンコウセイやナランフレグなどの有力な関東馬たちが敗れているシルクロードSだが、あえて関東馬のウインマーベルやトウシンマカオらを狙ってみる手もありだろう。
関西馬の「13連覇」が懸かるシルクロードSとはいえ、想定外の悪天候が連勝に黄色信号を灯らせたかもしれない。