「勝率100%」を依然キープ! 師弟コンビに導かれて良血がデビュー戦を快勝

荻野琢真騎手

 5日、阪神3Rに行われた3歳未勝利(ダート1800m)は、今回がデビュー戦となった6番人気アオイイーグル(牡3歳、栗東・大久保龍志厩舎)が、豪快なシンガリ一気を決めて見事に初陣白星を飾った。

 11頭立てのレース。アオイイーグルと鞍上の荻野琢真騎手はスタート後、行き脚がつかずに最後方で1コーナーを通過。レースの前半1000mも63秒8とあまり速くなかったが、終始手綱を追っつけながらの追走を余儀なくされてしまう。

 勝負どころの4コーナーでも前から離れた位置取りだったが、最後の直線で大外に持ち出され鞍上のステッキが入ると豪脚を披露。一完歩ごとに前との差を詰めると、最後は2着馬を3/4馬身交わし去ってフィニッシュした。

「前半で追走に苦労しているのを見て、正直今回は厳しいかと思いましたが、最後の直線に入ってからの追い込みには度肝を抜かれました。今の未勝利戦ではちょっとモノが違ったようです。

馬体にはまだ余裕があるような感じで、道中は砂を被るのを嫌がるなど若い面も見せていました。これからレース慣れしてくれば、かなりの出世が見込める器ではないでしょうか」(競馬誌ライター)

 ちなみに、アオイイーグルがマークした上がり3ハロンは37秒フラット。今回のレースで上がり37秒台を記録したのは本馬のみであり、またレース全体の上がりを1秒6上回っていた。

 初戦からケタ違いの末脚を繰り出した本馬には、レース後のSNSやネット掲示板でも「直線の脚は凄まじかった」「未勝利戦では次元が違いすぎる」「上のクラスでも早く見たい」といった驚きの声が寄せられている。

 なおカレンブラックヒル産駒のアオイイーグルは、近親にG1馬のブラックホークやピンクカメオ、海外重賞勝ちのステイフーリッシュなどが名をつらねている良血。この一族は初戦から走れるのも特徴であり、先述した3頭はすべてデビュー戦で勝利を決めている。

 本馬も今週の坂路調教で3歳馬の1番時計となる4ハロン50秒ジャストをマークするなど、いきなり走れる態勢は整っていたとみてよさそうだ。今回の単勝10.9倍の配当は、なかなかおいしかったといえるかもしれない。

「手綱を取っていた荻野琢騎手と管理する大久保師の師弟コンビも、2023年に入ってからここまで2戦無敗。今回のレースでも勝利を収めたことで3戦3勝とし、依然として勝率100%をキープしています。今後も見かけたら注意しておいて損はなさそうです」(同)

 荻野琢騎手はレース後、アオイイーグルについて「まだまだ上に行ける馬だと思います」と、将来性を高く評価するコメントを残している。今後も追いかけてみたいコンビだ。

冨樫某

キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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