武豊&ライトクオンタムにも“とばっちり”!? 出世レース1番人気の「超良血馬」がまたもシンガリ負け

撮影:Ruriko.I

 8日、阪神競馬場の6Rに行われた3歳1勝クラス(芝1200m)は、4番人気のカンチェンジュンガが優勝。後方追走からインを突いて直線半ばで抜け出すと、最後は後続に2馬身半差をつけた。

 騎乗した藤岡康太騎手は1R、4Rに続く、この日3勝目。レース後には「直線は進路を探しながらでしたが、いい脚を使ってくれた。強い勝ち方でしたね」と、相棒の走りを褒め称えた。

 一方で、1番人気に支持されていたクファシル(牡3歳、栗東・池添学厩舎)と松山弘平騎手のコンビは、期待に応えることができず11頭立てのシンガリ11着に敗れている。

 モーリス産駒の同馬は、一昨年のローズS(G2)を勝ったアンドヴァラナウトを半姉に持つ血統。母方の祖母は1997年の年度代表馬エアグルーヴであり、近親にはドゥラメンテやルーラーシップ、アドマイヤグルーヴといった一流馬がズラリと並ぶ日本競馬屈指の超良血一族だ。

 昨年11月にデビュー戦を快勝すると、続く前走ではアーモンドアイなどの活躍馬を輩出しているシンザン記念(G3)に挑戦。9日の桜花賞(G1)に出走を予定しているライトクオンタムらを抑えて堂々の1番人気に推されたが、最後の直線で失速して、まさかのシンガリ負けを喫している。

 ただ、手綱を取っていたD.イーガン騎手はレース後「ラスト300mで疲れてしまった。1200mや1400mの馬かもしれない」と話しており、鞍上の言葉通り距離を1200mに短縮した今回は単勝オッズ2.5倍の支持を集めていた。

 しかし、レースでは大外11番枠から先行するも、終始外々を走らされる厳しい展開。直線に入ると早々に脚を無くして後退し、シンザン記念に続いてまたしても最下位に終わっている。

「この日の阪神の芝は内目を通っていた馬の好走が目立っていただけに、インに入れられずに終始大外を走らされたクファシルにとっては相当に堪える展開になりましたね。

実際に乗っていた松山騎手もレース後、『1200mで、Bコースに替わって大外枠で、厳しかったです』と、今回に関しては枠順が厳しかった旨のコメントを残しています」(競馬誌ライター)

 なお、今年のシンザン記念出走馬は、2着だったペースセッティングも次戦のファルコンS(G3)で11着に惨敗。3、4着馬は出走が無いものの、5着のサンライズピースも続く自己条件で掲示板(5着以内)を外す6着に敗れるなど、その後はやや精細を欠く結果が目立っている。

武豊騎手&ライトクオンタムにも“とばっちり”!?

 さらに同レースで1番人気だったクファシルも2走連続で最下位に敗れたこともあってか、SNSやネット掲示板などでは一部のファンからシンザン記念のレースレベルを疑問視する声が……。

 中には「桜花賞のライトクオンタムも危ないのではないか」といった意見まで寄せられていた。

「確かに今年のシンザン記念出走組は、その後の成績があまり芳しくないようですが、ライトクオンタムは出走7頭のうち唯一の牝馬、キャリア1戦という厳しい条件にもかかわらず勝ちました。この馬の評価まで下げる必要は、それほど無いような気もします」(同)

 まさかの“とばっちり”を受けることになった武豊騎手とライトクオンタムのコンビだが、桜花賞ではあらぬ心配であったと思わせることができるだろうか。また、クファシルにも次こそは名誉挽回の走りを期待したい。

GJ 編集部

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