キタサンブラック産駒「新星」のデビュー戦圧勝に絶賛の嵐! 秋にはソールオリエンスのライバル候補になる可能性も?
16日、中山競馬場の4Rに行われた3歳未勝利(芝2200m)は、今回がデビュー戦だった4番人気のタナサンブラック(牡3歳、美浦・伊坂重信厩舎)が後続に2馬身半差をつけて快勝した。
同馬はその名の通りキタサンブラックの産駒。一昨年の北海道セレクションセールにおいて1155万円(税込)で取引されており、オーナーが田中俊彰氏であることからこの名が付けられたようだ。
デビューはだいぶ遅くなってしまったものの、追い切りでは古馬2勝クラスの僚馬レヴォリオに先着するなど抜群の動きを披露していたこともあり、単勝オッズ9.3倍の支持が集まっていた。
フルゲート18頭で争われた一戦。タナサンブラックと鞍上の戸崎圭太騎手は16番枠からまずまずのスタートを切ると、道中は中団馬群の外目を追走。3~4コーナーの中間からポジションを上げて行って最後の直線に入る。
坂の半ばでエンジンか点火すると、前を走っていた上位人気の3頭を外から並ぶ間もなく交わし去って先頭へ。ゴール前では鞍上が流す余裕も見せるなど、圧勝といっていい内容だった。
「前日までの雨の影響で重馬場だった上、外枠16番からのスタートと、初出走のタナサンブラックにとっては、かなり厳しいと思われる条件が揃っていました。それらを克服して勝ちきっただけに非常に価値ある内容だったと思われます。
パドックを見る限り馬体にはまだまだ成長の余地を残していましたし、ここを叩かれた上積みも十分に見込めるでしょう。昇級後もすぐに通用する器ではないでしょうか」(競馬誌ライター)
「新星」のデビュー戦圧勝に絶賛の嵐!
初陣Vを飾ったタナサンブラックにはレース後、SNSやネット掲示板などにも「普通に強かった」「面白い馬が現れたな」「キタサンブラックみたいな好馬体」「親子2代で菊花賞制覇も期待したい」など、絶賛するコメントが多く寄せられていた。
まだ1勝しただけではあるものの、今回のレースの1~3番人気馬はどれも前走で0秒1差以内の2着に好走しており、今の未勝利戦にしては非常にハイレベルなメンバーが揃った一戦だったといえるだろう。
それら強敵を相手にタナサンブラックは、初出走にもかかわらず楽勝。また勝ちタイムの2分16秒3も、前日に同じ重馬場で行われた同舞台の古馬1勝クラスを0秒5も上回っていたのだから、これからの期待が膨らむのも当然か。
「この日のメインに開催された皐月賞(G1)は、同じキタサンブラック産駒のソールオリエンスが快勝しましたが、タナサンブラックは今後順調に勝ち進んで行くようであれば、秋にはライバル候補の1頭として名を連ねている可能性もあるのではないでしょうか」(同)
レース後の戸崎騎手も「まだ線が細くて成長途上ですが、潜在能力が高い馬です」と、タナサンブラックの将来性を評価している。皐月賞当日に現れたキタサンブラック産駒の新星にこれから注目してみたい。