オークス(G1)ソウルスターリングに「超早熟説」浮上!? 21世紀最強馬フランケルに囁かれる限界説……世界の産駒たちの「今」

ソウルスターリング(Ogiyoshisanより)

 21日に行われる今年のオークス(G1)で最も巻き返しが期待されているのは、桜花賞で圧倒的1番人気に推されながらも、キャリア初の敗北を喫したソウルスターリング(牝3歳、美浦・藤沢和雄厩舎)だろう。

 4月の桜花賞までは、紛れもなく世代の中心に君臨していた。「怪物」「最強女王」などのフレーズが飛び交い、ソウルスターリングは歴史的名牝の道を着実に歩んでいた。

 本馬がただならぬスケールを纏っていたのは、何と言っても父が「21世紀最強馬」と謳われたフランケルの産駒だからである。G1・10勝を含む14戦14勝。それも2着につけた差は、合計76馬身という圧倒的なものだ。

 引退後の種付け料は、いきなりの1700万円スタート。今年日本で引退した一昨年の年度代表馬モーリスでさえ400万円スタートであることを鑑みれば、これが如何に異常な価格設定なのかがうかがえる。

 そんな「世界の競馬の勢力図を変える」とさえいわれた歴史的怪物の初年度産駒が無敗で2歳女王に輝けば、周囲の期待が無尽蔵に膨らむのは必然か。単勝1.5倍で前哨戦のチューリップ賞を完勝したソウルスターリングは、すでにブエナビスタやジェンティルドンナといった歴代の名牝と肩を並べる評価を得ようとしていた。

 ところが「牝馬三冠」に向けて開幕した桜花賞で単勝1.4倍に支持されるも、まさかの3着。

 伏兵レーヌミノルを捉えられないばかりか、すでに勝負付けを済ませたはずのリスグラシューにまで差されてしまう不甲斐ない走りは、ファンの期待が高かった分だけ大きな落胆を生んだ。

 稍重だった馬場状態はもちろん、連続した関西遠征など様々な敗因が挙がったが、その真偽はともかく、ソウルスターリングが「カリスマ性」を大きく失ったことだけは紛れもない事実だった。

 そして迎えた今回のオークス。前走の敗戦で信頼度が失墜したソウルスターリングの周囲では様々な不安要素が語られているが「距離不安説」ともに、まことしやかに囁かれているのが「超早熟説」である。

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