「3億円」話題の超高額馬がまさかの大惨敗デビュー…『ウマ娘』藤田晋オーナー、2世代目は大苦戦

撮影:Ruriko.I

 6日、京都競馬場の4Rに行われた3歳未勝利(芝1400m)は、中団から脚を伸ばした1番人気レッドテンペストが後続に1馬身1/4差をつけて優勝。デビュー戦からの2着続きに終止符を打った。

 乗っていた鮫島克駿騎手はレース後、「もっと成長できると思います」と将来性を評価。ただ「テンションが高くゲートが安定しない点は課題」と指摘されるなど気性面で難しい部分を抱えていそうだが、課題を克服すれば上のクラスに行っても十分通用しそうだ。

 一方で、勝ち馬に次ぐ2番人気の支持を受けていたリプレゼント(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)と川田将雅騎手のコンビは、まさかの16着に大敗している。

 ロードカナロア産駒の同馬は、ブリーダーズCフィリー&メアスプリント(米G1)勝ち馬のファイネストシティを母に持つ良血。2021年のセレクトセール1歳セッションにおいてトップタイとなる3億円(税抜)の超高価格で『ウマ娘』の藤田晋オーナーが購入したことでも話題となった。

 ちなみにこの1歳セッションで高額落札された上位5頭は、オープンファイア、ショウナンバシット、ダノンタッチダウン、シャザーンと本馬を除いた4頭全てがオープンクラスで活躍している。それもあってかリプレゼントはこの日が初出走だったにもかかわらず、単勝オッズ3.8倍の期待が集まった。

 フルゲート18頭立てのレース。リプレゼントは1完歩目がやや遅く、中団やや後ろからの競馬となる。さらに、3コーナー付近では下がってきた馬の煽りを受けてしまい、最後の直線入り口では最後方まで下がってしまった。

 川田騎手も直線は気合をつける程度で無理に追わず、勝ち馬から2秒2離れた16着でフィニッシュしている。

「やはり勝負どころで下がってきた馬の影響を受けて、シンガリまで後退してしまったのが致命的でしたね。ただ、道中の行きっぷりや、やや余裕残しとも思える500キロの馬体などを見る限りでは、仮に不利が無かったとしても勝ち負けまで微妙だったかもしれません」(競馬誌ライター)

『ウマ娘』藤田晋オーナー、2世代目は大苦戦

 また、リプレゼントを所有する藤田オーナーの勢いも、一時期に比べてもう一息か。

 一昨年にJRA馬主としてデビューした藤田氏は、5億円ホースのドーブネで初白星。翌年にはジャングロでニュージーランドT(G2)を勝って初重賞制覇を飾った。2世代目の持ち馬もフェイトが昨夏の新馬戦を5馬身差で圧勝するなど、“馬主”藤田晋フィーバーの到来を予感させた。

 だが、フェイトはその後、5戦連続の黒星でクラシック路線には乗れず。また、もう1頭のクラシック候補だったエゾダイモンもすみれS(L)でシンガリに敗れると放牧に出された。昨年のアイビーS(L)を勝ったチャンスザローゼスもその後に出走が無いなど、ここのところ勢いがやや薄れつつあるといえるかもしれない。

「この日は京都3Rのダート1200mでも藤田オーナーの所有馬であるソラカラノチカラがデビュー戦を迎えましたが、スタートから1頭大きく離れた最後方を追走すると、そのまま大差のシンガリに敗れています」(同)

 藤田オーナーは今年の2歳世代にも、セレクトセールで約2億円で購入したダノンベルーガの妹ボンドガールや、同じく約2億円のドゥラメンテ産駒ドゥマイシングなど期待の高額馬が多く控えている。約1ヶ月後にスタートする新馬戦までには勢いを取り戻したいところかもしれない。

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