武豊の最強馬はなぜ「不明」なのか? またも煙に巻かれた「今までで何が一番強かった?」あまり知られていない天才騎手の「タブー」とは
17日に大阪・阪急うめだギャラリーで開かれた『デビュー30周年記念・武豊展』で、競馬ファンにとっては垂涎ものの興味深い一幕があった。
福島、名古屋、新潟、京都、東京、福岡と全国を回った武豊展も、今回の大阪(22日まで)で最後となる。この日は開催初日とあって、武豊騎手本人が登場。約300人の前でトークショーを行った。
その中で、特別ゲストのシャンプーハットのてつじから「今までで何が一番強かった?」という質問が飛んだ。
現役ながらすでに「競馬界のレジェンド」といわれている武豊騎手。今年でデビュー31年となるが、これまでに日本ではもちろん、世界中を見渡してもこの天才騎手ほど数多くの名馬に巡り合えた騎手はいないかもしれない。
何故なら競馬の騎手は勝てば勝つほど、勝ちやすい馬が集まるシステムになっているからだ。
例えばサッカーや野球でもトップの強豪チームは、勝って資金を得ることで優秀な選手がどんどん集まり、さらに勝ちやすくなる。これまで最多の優勝回数を誇り1度しか最下位の経験がない読売ジャイアンツ。サッカーでいえばリーガエスパニョーラのレアルマドリードやバルセロナなどは、確固たる「勝者の好循環」を築き上げた典型といえる。
競馬の大きな特徴は、そういった「勝者の好循環」がチームではなく騎手個人に訪れることだ。ましてや武豊騎手は、世界一の賞金大国といわれている日本競馬の頂点に立った男。わずか数センチの差で数千万円単位の賞金の差が出るからこそ、必然的に「勝利至上主義」となる日本競馬。「勝てる騎手」には世界中のどこよりも「勝てる馬」が集中するというわけだ。