武豊の最強馬はなぜ「不明」なのか? またも煙に巻かれた「今までで何が一番強かった?」あまり知られていない天才騎手の「タブー」とは
そんな、いわば日本競馬の膨大な資金力と勝利至上主義が作り上げた世界に誇るモンスター。それが世界の競馬関係者から見た武豊騎手である。
武豊騎手といえば、やはり国民的スターとなったディープインパクトとのコンビが最も有名だ。だが「何が一番強かった?」という話となると、この騎手以上に”複雑な話”になるのは世界中のどこを探してもいないだろう。
例えば、現在の現役最強馬キタサンブラック然り、まったく底が見えない圧倒的強さのまま1998年秋の天皇賞で散ったサイレンススズカ。ジャパンCダートを不滅のレコードで圧勝し「世界の頂点に最も近い馬」といわれたクロフネ……。
他にもスペシャルウィークやメジロマックイーン、ウオッカなども、武豊騎手本人の口から名前が出れば「なるほど」と納得してしまうだけの歴史的な名馬である。競馬ファンなら、この議論で一夜を明かせることもできるはずだ。
ただ、この日の質問には結局「僕だけの秘密。特権です」と答えをはぐらかした武豊騎手。いつも芸能人顔負けの冴えわたるトークを見せている天才騎手からすれば、肩透かしを食らうような回答だが、実はこれにはワケがあるようだ。