いかにも日本ダービー向きのスワーヴリチャードは左回りの東京替わりで期待大!ただし、不安要素は世代屈指の「不器用さ」?
確かに皐月賞のレース映像からも、スワーヴリチャードが直線で手前を換えていない様子ははっきり見て取れる。これではいつものキレが出せなくても不思議はない。この敗戦は度外視できると考えるのが妥当だろう。
ただし、もちろん不安がないわけではない。もっとも気になるのは、手前を換えられなかったことからも明らかなように「不器用」さが目立つ点。昨年9月のデビュー戦でも直線で進路を外に切り替えている間に前に置いていかれるようなところがあったが、基本的に立ち回りの柔軟さに欠けるし、トビが大きいこともあって一旦ブレーキを踏んでしまうと加速に時間が掛かるのも難点だ。
「東京は直線が長いから、不器用な馬でも大丈夫なのでは」と思われるかもしれないが、ダービーはフルゲートになるだけにそう単純ではない。仮に皐月賞と同じく1枠に入ったとして、馬群を捌くのに手間取れば前を差し損ねるという展開も十分に考えられる。つまり、得意の東京に舞台が移されるとはいっても決して安心はできないということだ。
以上のような特徴を踏まえると、不利を受けづらい外めの枠が欲しいところ。陣営も木曜の枠順発表には注目していることだろう。果たしてスワーヴリチャードはダービーで前走の鬱憤を晴らせるのか、期待して見守りたい。