JRAが安田記念(G1)大改革も関係者は無関心!? スターホースの国外流出を懸念しながらも、積極的に海外競馬との提携を図る「狙い」とは
来年以降も、この制度を利用してジャックルマロワ賞に挑戦する陣営が現れるかは謎です。例えば、2011年からできた宝塚記念の優勝馬には同年のブリーダーズCターフ(米G1)の優先出走権が与えられ、登録料や輸送費の一部が免除される制度は、多くのファンが知らないと思います。未だこの制度を利用した陣営はいませんし、正直、関係者の関心も低いですね。”お上”と”現場”の温度差は相当ですよ」(競馬記者)
今回の決定に関してJRAの後藤正幸理事長は「大変嬉しく光栄に存じます。フランスと日本の強い絆に感謝するとともに、今後この素晴らしい関係をより強固なものにしていきたいと考えております」とコメント。
確かに日本馬が毎年のように遠征している凱旋門賞(仏G1)の開催などを取り仕切るフランスギャロとの関係性を深めることは、日本競馬にとっても有意義といえるだろう。
だが、その一方でドバイ遠征を抑止する目的で同時期の大阪杯を今年からG1に昇格するなど、有力馬の国外流出を懸念しているJRAがなぜ、今回のように積極的に海外主要G1の優先出走権を巡って提携しようとしているのだろうか。
「大前提として考えられるのは、日本のG1レースの国際的価値の向上でしょうね。またフランスギャロなど世界有数の競馬組織との関係を深めることで、日本競馬全体の価値も高まります。