函館記念(G3)C.ルメール「裏切り続き」でもローシャムパークは問題なし!? ドウデュースの朝日杯FSに続けるか…メンバーレベルの高さを証明した注目のレースとは

C.ルメール騎手 撮影:Ruriko.I

 16日に函館競馬場で行われる函館記念(G3)。実力の拮抗する馬が集まる夏の名物ハンデ重賞だけに、過去10年の歴史においても3連単で高配当の払戻が続出している難解なレースだ。

 今年もフルゲート16頭がエントリー。トップハンデ59キロを背負うユニコーンライオンと最軽量52キロのローゼライトとの差は7キロと開いた。

『netkeiba.com』が公開している予想オッズでは、13日現在で前哨戦の巴賞(OP)を制したアラタが1番人気想定。これにローシャムパーク、ドーブネ、ブローザボーンが4強を形成しており、5番人気想定のアルナシーム以下はやや離れた人気となっている。

 これまでの波乱の歴史を振り返ると、人気馬に騎乗したC.ルメール騎手が人気を裏切ったケースが目立つ。2017年から4回の函館記念に騎乗したものの、一度も馬券に絡めないという散々な結果。騎乗馬の巡り合わせもあるだろうが、安定感に定評のある名手としては物足りなさを感じる成績だ。

■函館記念 ルメール騎手の成績

17年 サトノアレス 1番人気6着
18年 トリコロールブルー 1番人気6着
20年 レイエンダ 2番人気11着
21年 カフェファラオ 1番人気9着

ローシャムパーク 撮影:Ruriko.I

 函館リーディングを獲得したことのあるルメール騎手としては意外だが、今年コンビを組むローシャムパーク(牡4、美浦・田中博康厩舎)なら、そんな不安も吹き飛ばしてくれるに違いない。

 前走の勝利でオープン入りした本馬だが、元々重賞級の期待をされていた実力馬。特に注目したいのは、3着に敗れた昨秋のセントライト記念(G2)で戦ったメンバーのレベルの高さだ。

 重賞初制覇を決めたガイアフォースだけでなく、2着アスクビクターモアは菊花賞(G1)を制覇。4着セイウンハーデスは先週の七夕賞(G3)で初重賞勝ち、5着ラーグルフも今年の中山金杯(G3)を勝利と大活躍した。実に掲示板に載った5頭中4頭が重賞タイトルを手にしているのだ。

 このレースで3着のローシャムパークが4着セイウンハーデスに2馬身半もの差をつけていたことを考えれば、ポテンシャルの高さは優に重賞レベルといえるだろう。

 同じように出走したメンバーレベルの高さで話題を集めたのが、ドウデュースの優勝した21年の朝日杯フューチュリティS(G1)だ。

 優勝したドウデュースは翌22年の日本ダービー(G1)を優勝し、2着セリフォスはマイルCS(G1)、3着ダノンスコーピオンはNHKマイルC(G1)、5着ジオグリフも皐月賞(G1)でイクイノックスを破って優勝した。

 こちらは5頭中4頭がG1を勝つという空前絶後の超ハイレベルとなったが、セントライト記念はどうだろうか。実は同レースで4着アルナシーム、7着ドーブネも参戦する今年の函館記念。ローシャムパークとの力比べも楽しみである。

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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