“受難”の浜中俊騎手が重賞勝利を含む5勝の爆発!「申し訳ないという気持ちがずっと心にあった」落馬骨折の因縁馬との復活勝利に師匠もニッコリ
「申し訳ないことをしたという気持ちがずっと心にありました」
11日に東京競馬場で行われたエプソムC(G3)。今年3勝目となる重賞勝利を上げた浜中俊騎手が感慨深げな表情でそう語った。ダッシングブレイズとのコンビでの重賞制覇を最も待ち望んでいたのは、他ならぬ浜中騎手だったに違いない。
「馬に申し訳ないとずっと心に残っていた。彼と勝てれば、またお互いに頑張れると思っていた」
思えば、自身の歯車が微妙に狂いだしたのも、このアクシデントからだ。昨年2月の東京新聞杯(G3)、舞台は今回と同じ東京競馬場だった。浜中騎手とのコンビで3連勝中だったダッシングブレイズは、重賞初挑戦ながら1番人気に推されていた。
ところが最後の直線で内ラチ沿いに切り込むと、前を走っていた馬とラチに挟まれるような格好で落馬。幸い、馬は無事だったものの浜中騎手の強引な進路取りは批判の対象となり、本人も左橈骨(とうこつ)遠位端骨折など4カ所の骨折で長期休養を余儀なくされた。
それから3カ月の休養を経て復帰したものの、ケガの影響もあって思うように勝ち星の伸びない浜中騎手。そんな中で焦りもあったのか、今度はG1の大舞台で最悪の事態を招いてしまう。