最強女王ソウルスターリングVS超大物ファンディーナ「初対決」の可能性!? 最後の一冠はどちらの手に……激動の3歳牝馬クラシック戦線と「今後」
また、もう1つのトライアル・フィリーズレビュー(G2)では大きなアクシデントが起こっていた。最後の直線で先頭に並び掛けたレーヌミノルが大きく斜行し、他馬を巻き込んでゴールしたのだ。これによってレーヌミノルの降着こそなかったものの、主戦の浜中俊騎手は騎乗停止。昨年のマイルCSに続くラフプレーに批判が相次いだ。
ソウルスターリングとファンディーナの一騎打ちに様相を呈してきた3歳牝馬クラシック戦線だったが、桜花賞直前となって相次いで衝撃的なニュースが舞い込んだ。
最大の衝撃はファンディーナが桜花賞をパスし、皐月賞(G1)に挑戦するというものだ。追加登録料を支払っての緊急参戦となるが、元より日本ダービーにも予備登録を済ませていたファンディーナ。もしも勝利するようなことがあれば、69年ぶりの歴史的快挙となることもあってファンやメディアは大いに沸いた。
その一方で、レーヌミノルの陣営はフィリーズレビューでラフプレーを犯した浜中騎手の降板を決定。桜花賞には新たに池添謙一騎手を迎えて挑むこととなったが、この決断が大きなドラマを呼び込むこととなる。
そんな中で迎えた桜花賞はファンディーナ不在により、ソウルスターリングの「1強」状態となった。単勝オッズは1.4倍と昨年のメジャーエンブレムを超える支持率だったものの、実はそのメジャーエンブレムで敗れたのがルメール騎手。注目は主戦騎手がプレッシャーを跳ねのけてリベンジを達成できるかに注がれた。
2番人気には、ソウルスターリングと初の顔合わせとなるアドマイヤミヤビが続いた。クイーンC(G3)を完勝しての3連勝中だったものの、こちらは元から「距離が伸びてこそ」といわれていた存在。2番人気にとはいえ、単勝オッズは5.1倍と大きな開きがあった。
稍重の中で始まった桜花賞だったが、それでも1000m通過が58.3秒という激しい流れとなった。最後の直線を迎え、まず先頭に躍り出たのがレーヌミノルだったが、ソウルスターリングも好位から完璧な位置取り。無敗での桜女王に手が掛かったと思われた。